『JR西日本リレー連載』

⑧斜面防災カルテの導入と維持管理への反映連載
JR西日本リレー連載 鉄道土木構造物の維持管理
鉄道は我が国の地形や当時の技術的背景および経済的な理由から、盛土や切土といった土構造物によって多くの路線が構成されており、自然斜面と隣接した線区が多くなっています。西日本旅客鉄道株式会社(以下、「JR西日本」という)においても、特に在来線は土構造物の割合が大きく、斜面崩壊や落石などの斜面災害から列車の安全を確保するために、沿線斜面から危険箇所を抽出し、これらの箇所に対してのり…
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⑦トンネル内スラブ軌道の沈下抑制対策連載
JR西日本リレー連載 鉄道土木構造物の維持管理
西日本旅客鉄道株式会社(以下、JR西日本という)で管理する山陽新幹線のトンネルでは、建設時に将来の軌道保守量の低減を目的として、図1に示すとおり、従来の砕石(以下、バラストという)軌道ではなく、路盤として下部から、均しコンクリートまたは、りょう盤コンクリート、路盤鉄筋コンクリートを打設し、その上部に軌道スラブと呼ばれる高強度の鉄筋コンクリート版(二次製品)を設置した軌道(以下、ス…
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⑥コンクリート覆工トンネルの剥落対策連載
JR西日本リレー連載 鉄道土木構造物の維持管理
西日本旅客鉄道株式会社(以下、JR西日本という)では、1999年6月に山陽新幹線福岡トンネルにおいてアーチ部のコールドジョイント下部のコンクリートが剥落し走行中の列車に衝撃するという重大な事故を発生させました。また、同年10月には同北九州トンネルにおいて側壁コンクリートの打込み口のコンクリートが剥落するという事故を再び発生させたことを受け、山陽新幹線における全トンネルの全面打音検査によ…
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⑤洗掘リスクに対する河川橋りょう基礎の維持管理連載
JR西日本リレー連載 鉄道土木構造物の維持管理
鉄道における橋りょうの多くは、明治から昭和初期および高度経済成長期の路線網拡大時期に建設され、100年以上にわたって供用されているものもあります。その間には地震や台風といった自然災害を直接的に経験したものも多く、橋りょう自体の劣化の有無にかかわらず、周囲の地形や環境が建設当時とは大きく変化したことで、橋りょうとしての性能に影響が生じたものも少なくありません。特に河川橋りょうでは、…
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④ロッキング橋脚橋梁の耐震補強連載
JR西日本リレー連載 鉄道土木構造物の維持管理
西日本旅客鉄道株式会社(以下、JR西日本という)では、さらなる安全性の向上に向けた地震対策として、構造物の耐震補強を順次進めています。このうち下部工に鋼製橋脚を有する橋梁は、構造が多様かつ複雑であり幹線道路等と交差する重要な箇所に多く用いられています。近年では、2016年の熊本地震でのロッキング橋脚道路橋の落橋を受け、国土交通省から通達が発信され、JR西日本においても同種橋梁の耐震診…
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③薄型BP支承の開発連載
JR西日本リレー連載 鉄道土木構造物の維持管理
供用中の鋼鉄道橋において、支承部は最も変状が多い箇所の一つです。代表的な変状としては、沓座の破損や支承の可動不良等があり、さらに支承部の変状が他の変状の誘因となる場合が多くみられます。支承部の補修・補強では、支承本体が破損している場合や、支承が大きく摩耗し、ばたつきが大きい場合等、支承本体を取替えることがあります。この場合、一般には元の支承形式と同じものを適用しますが、課題と…
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②Iビーム支点首部の疲労き裂対策連載
JR西日本リレー連載 鉄道土木構造物の維持管理
Iビームとは、写真-1に示すような主桁にI形鋼を用いた単純2主桁の鋼鉄道橋です。写真からわかるように、Iビームは比較的短支間(1.3~6.7m)の橋梁で、レールを支えるまくらぎが主桁に直接敷設されています。Iビームの代表的な変状として、支点部のウェブと下フランジの境界付近(以下、支点首部という)に沿って発生する疲労き裂(写真-2)があります。このき裂は放置すると、主桁ウェブや下フランジに進展…
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① 鉄道構造物の維持管理の概要連載
JR西日本リレー連載 鉄道土木構造物の維持管理
1872(明治5)年10月14日に我が国で最初の鉄道が新橋から横浜間に開業し、本年で150年を迎えます。この区切りのいい年に鉄道構造物の維持管理に関するリレー連載を掲載することになりました。今号から鋼構造、基礎構造、トンネル、土構造、コンクリート構造の順にJR西日本で実施している鉄道構造物の維持管理の事例について、構造技術室に所属する担当者が毎月、リレー形式で執筆をします。新幹線、在来線に…
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