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管理延長は約321km、558橋、21トンネルを管理

熊本河川国道事務所 国道57号北側復旧ルート 2020年度中の開通を目指して工事を展開

国土交通省
九州地方整備局
熊本河川国道事務所長

鈴木 学 氏

公開日:2020.03.25

橋梁558橋、トンネル21本を管理
 20年後には建設後50年以上経過する橋梁が70%に

 ――保全事業について。管内橋梁の内訳は
 鈴木 558橋を管理しており、橋種別では鋼橋90橋、PC橋242橋、RC橋207橋、その他19橋です。延長別は、15m未満318橋、15m~50m未満125橋、50m~100m未満51橋、100m~200m未満31橋、200m以上33橋となっています。


橋種別・橋長別の割合

 建設年度別では、1933年~1942年2橋、1943年~1952年6橋、1953年~1962年61橋、1963年~1972年96橋、1973年~1982年79橋、1983年~1992年44橋、1993年~2002年38橋、2003年~2012年74橋、2013年~2018年27橋、建設年次不明131橋です。高度経済成長期(1955年~1973年)に建設された橋梁が全体の29%を占め、建設後50年以上が経過した橋梁の割合は現在34%ですが、10年後には55%、20年後には70%に達します。


建設年度別と建設後50年以上の橋梁数の変化割合

 路線別では、国道3号184橋、国道3号(南九州道)53橋、国道57号124橋、国道208号37橋、九州中央道10橋です。


路線別の橋梁・トンネル内訳

 ――トンネルの内訳は
 鈴木 全体で21本を管理しています。工種別では、在来工法が7本、NATM工法が14本です。
 建設年度別では1962年~1971年7本、2004年~2013年9本、2012年~2018年5本で、延長別では500m未満10本、500m~1,000m未満4本、1,000m以上7本となっています。路線別では、国道3号7本、国道3号(南九州道)9本、九州中央道5本です。


管理トンネル一覧

橋梁 健全度Ⅲは45橋、Ⅱが119橋
 トンネルはⅢ判定が10本、Ⅱ判定が11本

 ――橋梁とトンネルの定期点検結果について
 鈴木 橋梁では、Ⅰ判定が371橋と59%を占め、Ⅱが119橋、Ⅲが45橋で、Ⅳはありませんでした。南九州道と九州中央道の橋梁のうち、23橋は供用後2年以内となっているため、未点検です。
 トンネルでは、Ⅱが11本、Ⅲが10本で、ⅠとⅣはありません。


橋梁とトンネルの点検結果

 ――点検を進めてみての橋梁の劣化状況について教えてください
 鈴木 橋種によるⅢ判定の割合は、鋼橋26.7%、PC橋40%、RC橋28.9%、その他4.4%でした。主な損傷としては、鋼橋では端部からの漏水による腐食・防食機能の劣化、PC・RC橋ではひび割れ、剥離、鉄筋露出が多く確認されています。部位ごとでは、鋼橋、PC・RC橋ともに主桁と下部工でC判定の割合が高く、コンクリート橋では床版と支承の割合が高くなっています。
 ――トンネルについては
 鈴木 主な損傷は、ひび割れ、うき・剥離がほとんどです。NATM工法で掘削した経過年数が少ないトンネルでのⅢ判定は、乾燥収縮によるひび割れによるものとなっています。


橋梁の劣化状況(左・中央)/トンネルの劣化状況(右)

鋼橋の損傷事例① 国道3号赤松橋 主桁き裂(対策前と対策後)

鋼橋の損傷事例② 国道3号赤松橋 対傾構腐食・ボルト脱落(対策前と対策後)

コンクリート橋の損傷事例① 国道3号芦北2号橋 ひび割れ(対策前と対策後)

コンクリート橋の損傷事例② 国道3号釘の花橋 うき剥離・鉄筋露出(対策前と対策後)

トンネルの損傷事例① 国道3号新佐敷トンネル ひび割れ(対策前と対策後)

トンネルの損傷事例② 国道3号新佐敷トンネル うき(対策前と対策後)

 ――橋梁の長寿命化修繕計画に基づいた対策の進捗状況は
 鈴木 熊本地震からの復興と併せて、Ⅲ判定の橋梁を先行的に対応しています。地震の関係で少し着手が遅れている部分もありますが、概ね順調で計画的に進めています。今後、Ⅱ判定についても順次対応をしていきたいと思いますし、直轄だけでなく熊本県全体のメンテナンスがしっかりと進むように、メンテナンス会議等を通じて市町村、鉄道関係との協議を鋭意進めていきます。
 具体的には、2014(平成26)年度から2018(平成30)年度までの点検で、補修が必要な橋梁(Ⅲ判定)が45橋あり、2019年度までに23橋(51%)が補修済みです。残る橋梁についても、次回点検時までに順次補修を行っていく予定です。
 ――対策を行う具体的な橋梁について教えてください
 鈴木 Ⅲ判定となった国道3号の吉田川橋(橋長59.96m、単純PCポステンT桁橋3連)では、支承腐食やひび割れ、洗掘が発生しています。そのため、2020年度に支塗替え工、ひび割れ補修工、洗掘防止対策工を行う予定です。


国道3号吉田川橋(左:支承腐食/中央:主桁ひび割れ/右:下部工洗掘)

 ――ひび割れ補修工はどのような工法を採用しますか
 鈴木 注入工法(ひび割れ幅0.2~1.0mm未満)を採用しています。

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