道路構造物ジャーナルNET

⑧土木研究所との協定の狙い……「後」を見据えて

民間と行政、双方の間から見えるもの

富山市
建設技術管理監

植野 芳彦 氏

公開日:2016.07.15

 民間と行政の双方を経験し、何が見えるか?書いてほしいとの話があった。執筆を引き受けたのは良いが全く書く内容に困った。しかし、これから大きく変化する、社会情勢の中で特に、何が今問題なのか?我々は何をするべきなのかを考える一助になればと思い書くことにする。技術的内容よりも、一般論に近いものとなる。書くに当たっては、批判も罵声も大いに結構である。さまざまな考えの方が居て当然であり、私の考えが間違っているかもしれない。大いに批判していただきたい。

1. 土木研究所との協定締結の紹介

 本ジャーナルのニュースでも、すでに知らされたが、土木研究所と富山市は6月16日に研究協力協定を締結した。たぶん、中核市レベルでは全国初であろう。本件に関して、意外と富山の地元では何の反応もない。他の地域の官庁、東京のコンサルさんや、ゼネコンさんからの反応はあった。協定締結は、たいしたことではない。今後、何をどうやっていくか、職員も考えていくところが重要なのである。まず、本件についてのまじめな説明をする。
 我が国では、高度経済成長期以降に急速に整備された社会インフラの老朽化と、地方自治体の財政問題から戦略的なインフラの維持管理が求められている。特に、多くのインフラを管理している地方自治体においては、管理体制、予算に見合った適切な維持管理方法を選択・実施する必要がある。
 国立研究開発法人土木研究所と富山市による橋梁の維持管理に関する研究協力協定は、富山市が管理する道路橋の健全度の把握および措置の検討を通じて、地方自治体の維持管理業務を高度化・効率化する手法の確立を目指すものであり、土木技術のシンクタンクとして国際的にも最先端の地位にある国立研究開発法人土木研究所と、インフラの管理に先進的に取り組もうとしている富山市が技術的な協力協定を締結し、協力関係を構築するものである。
 協力協定の成果は、富山市のみならず他の地方自治体のインフラの適切な維持管理に活かされるとともに、得られた技術情報の発信・共有は、国内・外の産・学・官の技術力向上の一助となることが期待される。

2.実証フィールド試験 (平成28年3月~29年度 予定)    

 土木研究所および、モニタリングシステム技術研究組合(RAIMS)が進めるモニタリング技術の実用化に向けた研究開発に対し、富山市が管理する橋梁を実証試験のフィールドとして提供するなど、相互に協力し、点検・診断等の業務の高度化・効率化に関する手法の確立を図ることを目的とした、研究協力を行う。

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