道路構造物ジャーナルNET

東日本高速道路 維持管理リレー連載③

東北地方の高速道路における橋梁の劣化と維持管理

東日本高速道路㈱東北支社
技術部 上席構造物指導役

山田 金喜

公開日:2015.01.16

(2)PC・RC橋
  ①PC単純橋(合成I桁)
 東北道のPC単純橋(合成I桁)の一部橋梁において、外ケーブル補強(写真‐10)が実施されている。また、当該形式が連続する区間では「ジョイントレス化」による漏水防止として、主桁連結工法(写真‐11)による補修・補強の実施例がある。両工法ともに損傷の進展はなく良好な結果が出ており、特に主桁連結工法は連結部からの漏水もなく、その目的が十分に達せられている。


写真-10 外ケーブル工法(宮城松川橋)        写真‐11 主桁連結工法(広瀬第一高架橋)

 ②PC橋中央ヒンジの連結
 東北道の八幡平橋は、PC3径間連続有ヒンジ箱桁橋(写真‐12、13)であったが、上部工連続化工事を実施し、PC3径間連続橋へ構造形式を変更した。(写真‐14)
連続化の目的は、伸縮装置部からの漏水によるヒンジ部の激しい劣化損傷への対応、および特殊大型橋梁の耐震補強であった。施工面では東北道を約2ケ月間対面通行規制したが、渋滞や交通事故の発生もなく完了している。なお、構造形式の変更に伴って上部工の一部に応力超過箇所が発生したため、PC外ケーブル、および補強鉄筋を配置して補強を行っている。


   写真‐12 東北道・八幡平橋           写真‐13 中央ヒンジ構造

写真‐14 連続化の施工前後

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