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白鳥大橋補修も佳境 室蘭新道耐候性鋼材橋を補修

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国土交通省
北海道開発局
室蘭開発建設部長

平野 令緒 氏

公開日:2017.11.16

今年度上部工補修・補強は17橋予定
 PC・RCともにひび割れが散見

 ――経年劣化や疲労などによる上部工補修・補強のここ3年の実績と、2017年度の施工計画について
 平野 平成26年度からの3年間で80橋の上部工について補修・補強工事を実施しました。主な工事内容については、床版断面修復が54橋、橋面防水37橋、伸縮装置取替が19橋、地覆補修あるいは防護柵補修44橋となっています。
 平成29年度の上部工補修・補強は17橋の施工を予定しています。
 ――コンクリート桁、床版における損傷はどのようなものが出ていますか。また、床版防水の設置状況と今後の施工方針についても教えてください
 平野 コンクリート桁や床版については、ひび割れや剥離等の損傷が見られます。
 床版防水について、平成29年度は12橋で施工を予定しています。床版防水は塗膜系が多く用いられていますが、施工に際して架橋位置の環境条件、交通量および床版の劣化要因・範囲・規模などを勘案して工法を採用しています。



長流別橋の補修

 ――コンクリート桁にひび割れ損傷が発生していると話されましたが、PC桁についても同様の損傷は生じていますか
 平野 PC橋・RC橋どちらもコンクリート剥離やひび割れなどが主な損傷です。床版防水が標準化される前の橋梁においては、橋面からの漏水が主な要因と考えられます。
 ――凍害や凍結融解による損傷はありますか。ある場合どの様な対策をしていますか
 平野 主に滞水しがちな地覆や高欄、橋台等に見られ、コンクリート剥離やひび割れ、支承モルタルの欠損などの損傷が見受けられます。対策としては、地覆に表面含浸材の塗布等を行っています。
 ――支承の取替や、ジョイントの取替およびノージョイント化について今年度の施工予定箇所数と取り替える際の工法・種類をお答えください
 平野 平成29年度は、3橋でゴムジョイント、1橋で鋼製フィンガージョイントへの交換を予定しています。支承交換やノージョイント化の予定はありません。

苫東大橋(下り)で塩害による損傷
 白鳥大橋で塗替えを実施

 ――塩害やアルカリ骨材反応による劣化の有無は。劣化があればどのような形で損傷が生じていますか。またその対策工法などを具体的な橋梁を挙げてお答えください
 平野 国道235号の苫小牧市内にある苫東大橋(下り)(橋長371m、RC床版鈑桁橋)では、塩害によって床版に漏水、遊離石灰や剥離、鉄筋露出、うき・ひび割れが生じています。対策工として欠損部の断面修復を行うとともに、浸透水対策のため橋面にシート防水を施工しています。管内でASRにより劣化した構造物の補修実績はありません。


苫東大橋の補修状況

 ――2016年度の鋼橋塗り替え実績および17年度の塗り替え予定を教えてください
 平野 2016年度は白鳥大橋(主塔部)で約6,300㎡の塗り替えを実施しました。17年度も同橋の補剛桁で約6,700㎡の塗り替えを実施しています。


塗替えを行っている白鳥大橋

素地調整は1種ケレンを採用

 ――どのような素地調整レベルで既設塗膜を除去していますか
 平野 基本的にⅠ種ケレンです。鉛など有害物を含有する塗膜の剥離作業については、有害物質の飛散を防止するために、厚生労働省の基準に基づき、湿式工法などを採用しています。「など」と申し上げていますのは、素地調整程度に応じてブラスト工法や電動工具での処理が必要であるためです。
 ――室蘭新道などで用いられている耐候性鋼材ですが、その採用橋梁数について教えてください
 平野 15橋で採用しております。
 ――室蘭新道では長寿命化委員会も設けられて議論されたようですが、その内容は
 平野 橋梁点検の結果から、緊急的に対応が必要とされる主桁の損傷原因や補修方法について助言をいただきました。損傷原因は伸縮装置や目地脱落部からの漏水であると推察されたため、補修方法は高力ボルト継手による新部材補修としました。


室蘭新道 耐候性鋼材橋の当て板補強

 ――新部材補修とは当て板のことを指すのですか? また、損傷まで至ってないケースでも水が供給されたままであったり、湿潤雰囲気が保たれたままであれば現在健全度的に問題がない個所でも劣化が進むことはままあります。そうした予防保全的対処(桁端塗装など)はどのように考えられていますか
 平野 腐食部分を撤去して通常鋼材で部材を作成し塗装してあて板を行いました。漏水対策として床版防水、伸縮装置補修等を行っています。また、桁端部については、腐食対策として塗装を行っています。


伸縮装置部分の劣化状況

 ――新技術やコスト縮減対策について
 平野 桁端部の漏水対策のため、従来の伸縮装置の取替えから既設伸縮装置の下に樋やゴム製排水装置を施工することでコスト縮減を図っています。


伸縮装置下への乾式止水材設置状況

 ――ありがとうございました
(2017年11月16日掲載)

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