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全国初の車線運用切替規制を実施

NEXCO東日本 道央道 島松川橋で床版取替工事

公開日:2018.07.23

工程短縮のために撤去・架設は両開きで施工
 1日あたり12枚の新設パネルを架設

既設床版の撤去と新設床版の架設
 床版取替の施工は、吊足場(スパイダーパネル)の架設、既設舗装切削、高欄の撤去から行われた。高欄は路肩側・中央分離帯側とも鋼製であり、ビーム、支柱はボルトを外して撤去した。


鋼製高欄の撤去作業

 その後は、朝から既設床版の撤去作業を開始し、撤去後に主桁上フランジケレンやスタッドジベル溶接などを行い、夕方までにプレキャストPCパネルの架設と床版-鋼桁間モルタル充填を完了、夜間に間詰めコンクリートを打設、既設床版の切断という1日の作業サイクルを繰り返した。
 既設床版の撤去と新設プレキャストPCパネルの架設は、6月1日から作業を開始して6月17日に完了している。当初はクレーン1台による片押し施工で、架設が完了した箇所から壁高欄を施工する計画だったが、通行規制期間が限られており工程短縮を図るため、施工区間中央付近からクレーン2台による両開き施工へと変更した。


施工概要(中央付近から両開きで施工)

 撤去・架設作業はP4とP5の中間部から行っているが、最初の3日間は220tオールテレーンクレーン1台で作業を行い、間詰めコンクリート打設と壁高欄施工のためのヤードを確保して、材料供給用の25tラフタークレーンを1台設置した。4日目からは220tオールテレーンクレーン2台による両開き施工を行っている。既設床版はダイヤモンドカッターで橋軸方向2.0~2.3m×橋軸直角方向6.2m(重量約7~8t)に切断後、油圧ジャッキで桁からはく離してクレーンで吊上げて合計302枚を撤去した。



床版の切断と撤去作業

 新設プレキャストPCパネルは厚さ220mm、橋軸方向1.67m×橋軸直角方向12.2m(重量約13t)で、1日あたり千歳側7枚、札幌側5枚の合計12枚(総数150枚)を架設していった。撤去・架設時には桁と桁の間に大きな開口部ができることから、「中段足場の上に上段足場を設置して作業員の転落防止対策とした」(元請のドーピー建設工業)。



架設作業

 プレキャストPCパネルはドーピー建設工業の幌別工場で製作し、コンクリートの品質向上のために、蒸気養生と2日間の湿潤養生を行っている。また、床版と壁高欄の接合部に路面水が入らないようにするため、地覆立ち上がり部150mmを一体化して工場で製作している。


コンクリート防護柵の立ち上がり部までを一体で製作

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