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インタビュー詳細

日勝峠道路は10月28日に供用済

帯広開建 台風10号復旧 小林橋、清見橋の架け替え進む

国土交通省
北海道開発局
帯広開発建設部長
河畑 俊明 氏

 帯広開発建設部管内では、先に紹介した室蘭開発建設部同様、昨年に襲来した台風10号などによる豪雨水害により国道274号日勝峠や国道38号の一部の橋梁などが大きな被害を受けた。その復旧を最優先に取り組み、官民挙げて厳冬の施工もいとわず作業を進めた結果、10月には仮復旧を実現している。その話題を中心に北海道横断自動車道など道路建設事業の進捗状況、日勝大橋や十勝河口橋の耐震補強などについて河畑俊明部長に詳細を聞いた。(井手迫瑞樹)


管内は1市16町2村 広大な農業地帯を所管

 管理道路延長は合計752.9km

 ――帯広開発建設部管内の地勢的特徴と道路の整備方針および構造物の整備の考え方について

 河畑部長 帯広開発建設部が所管する十勝地域は、北海道の南東部に位置し、北を大雪山系、西を日高連峰に囲まれ、太平洋側に開けた1市16町2村で構成された広大な農業地帯です。

 当建設部では、農業農村整備事業、水産基盤整備事業、港湾整備事業、治水事業、道路事業を進めています。このうち道路事業では、国道38号(延長126.6km)、国道236号(延長98.4km)、国道241号(延長113.9km)、国道241号旧道(延長9.6km)、国道242号(延長104.9km)、国道273号(延長55.4km)、国道274号(延長84.7km)、国道336号(延長86.0km)、国道336号新道(延長11.9km)、国道336号旧道(延長2.8km)、帯広広尾自動車道(延長58.6km)の合計752.9kmを管理しています。


平成28年台風10号による甚大な被災

 盛土内に基盤排水層、水平排水層を設置

 ――昨年の台風10号を中心とした豪雨水害では、管内でも日勝峠道路などで大きな被災を被ったと聞いています。その損害状況と復旧の進捗状況を教えてください

 河畑 平成28年8月30日からの台風10号の影響によって、管内では最大で4路線8区間の通行止めの実施を余儀なくされました。同区間のうち、落橋などによる橋梁損傷箇所は5箇所、道路が大きく欠損した箇所は3箇所、切土・盛土の一部崩壊は33箇所など、大きく被災しました。現在、橋梁下部工、上部工製作(小林橋、清見橋)を行っています。また。損傷を受けた橋梁の補修(源流橋、日勝大橋)、盛土工、路盤工、舗装工、電気設備工を施工しており、日勝峠については10月28日に通行止め解除となっております。

 復旧工事にあたりましては、落橋などにより被災した橋梁について、河川計画断面に合わせて橋梁を伸長し、流下断面を確保した橋梁を新設します。大きく盛土が欠損した箇所については、土石流の発生により道路排水が閉塞したことにより大量の水が路面に流出し、盛土が洗掘して崩壊が発生したため、盛土内に基盤排水層、水平排水層を設置し、盛土内の排水機能を強化し、また横断管の閉塞対策として排水系統のバックアップ機能を目的として横断排水を2ルート設置し、排水系統の強化を実施しています。


帯広側日勝峠の7合目および8合目の盛土崩壊箇所(帯広開発建設部HP公開資料より)


帯広側日勝峠の7合目(上)および8合目(下)の盛土崩壊状況写真(帯広開発建設部HP公開資料より)


帯広側日勝峠の7合目(上)および8合目(下)の盛土部復旧直前状況写真

(帯広開発建設部HP公開資料より)


小林橋・清見橋は上部工が一部流失

 架け替え橋は場所打杭を採用している箇所も

 ――国道38号の芽室川などを跨ぐ橋梁では芽室橋、小林橋、清見橋などで大きな被害を生じました

 河畑 芽室橋はA1が大きく洗掘され杭が露出するなどの被害を生じました。


芽室橋の損傷状況(井手迫瑞樹撮影)


埋め戻しが完了している芽室橋(井手迫瑞樹撮影)


清見橋と小林橋の旧橋と架替橋(当サイト既掲載)

 小林橋、清見橋では下部工が傾斜・沈下し、上部工も一部流失しました。芽室橋は既に埋め戻しを完了し、従前のように供用していますが、他の2橋については、仮橋で供用しつつ、現橋を撤去し、架け替えを進めています。両橋とも今次の豪雨水害を考慮して橋長は長くしています。下部工の基礎は流失前の橋梁は直接基礎でしたが、架け替え橋は場所打杭を採用している箇所もあります。現在は下部工を施工中です。


小林橋の下部工の施工状況を仮橋上から撮影/傍らにあった概要図(井手迫瑞樹撮影)


別角度から撮影した小林橋(井手迫瑞樹撮影)



清見橋の施工状況(井手迫瑞樹撮影)

北海道横断自動車道(足寄~喜多見) 平成28年度末進捗率は58%

 橋梁は3橋が施工中

 ――進捗中の事業路線の目的と概要、現況をお答えください 

 河畑 北海道横断自動車足寄~北見間から申し上げます。事業区間は本別町西仙美里~北見市北上間延長79kmで、平成28年度末の進捗率は約58%となっています。構造物比率は5%です。

 現在、日宗橋(橋長47m、幅員12m、単純合成鋼3主鈑桁)と日宗小川橋(橋長40m、幅員12m、単純合成鋼3主鈑桁)、勲祢別橋(橋長98.6m、幅員10.25m、単純鋼床版箱桁橋)の3橋を施工中です。日宗橋、日宗小川橋は既に上部工に入っています。両橋ともに耐候性鋼材+安定化処理、合成床版を採用しています。勲祢別橋は、現在下部工を施工中です。こちらも耐候性鋼材+安定化処理を採用しています。また、設計済で施工未着手の橋梁としては日宗跨道橋(橋長64.6m、幅員7.5m、単純鋼床版箱桁橋)があります。同橋の防食は塗装仕様です。なお、4橋とも地覆及び壁高欄部はエポキシ樹脂等鉄筋および表面含浸材を採用します。


日宗橋(帯広開発建設部提供)


日宗小川橋(帯広開発建設部提供)


帯広・広尾自動車道 構造物比率は3%

 歴舟川橋は200m弱の橋長を想定

 ――帯広・広尾自動車道(忠類大樹~豊似間)は

 河畑 大樹町字大樹~広尾町字紋別間で建設を進めている延長15.1kmの自動車専用道路です。平成28年度末の事業進捗率は約1%となっています。構造物比率は3%です。設計中の主な構造物は歴舟川橋と二の沢川橋があります。

 詳細設計はこれからですが、2橋を計画しています。歴舟川橋は橋長198m、二の沢川橋は橋長20mを予定しています。

 ――架け替えを進めている国道242号の足寄橋について橋梁形式と進捗状況は

 河畑 国道242号の足寄橋架け替え事業は河川断面の拡大による改修に合わせた橋梁の架け替えを目的とした延長0.2kmの事業です。平成28年度末の事業進捗率は約25%となっています。

 足寄橋架け替え橋の概要は、橋長112.7m、幅員14.5mの3径間連結ポステンPCコンポ桁橋です。既に仮橋の架設、旧橋の解体は完了しており、現在は新橋下部工の施工を進めています。ここも他と同様、地覆及び壁高欄部はエポキシ樹脂塗装鉄筋および表面含浸材を採用します。