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小型IH式塗膜剥離工法「エレクトロリムーバー」も中小鋼橋の塗替え市場で需要

ビルドメンテック バキュームブラストを水平展開しジョイント補修で市場を作る 

ビルドメンテック株式会社
代表取締役

石飛 愼二

公開日:2022.03.23

小型IH式塗膜剥離工法「エレクトロリムーバー」の出力を倍に
 設備重量は殆ど変わらず施工能力を2倍程度に引き上げる

 ――次に鋼橋防食における塗膜剥離工法として、御社ではIH式塗膜剥離工法を展開していますが現状は
 石飛 当社が有している小型IH式塗膜剥離工法「エレクトロリムーバー」は他社のIH式塗膜剥離装置と異なり、コンパクトです。使用電圧は200V、皮相電力は5.6kvAと電圧は従来機の半分、電力は1割強に抑制しています。そのため既存のIH式塗膜剥離工法のような水冷設備も必要とせず、発電機も1t車に収納できます。機材重量もインバーター(誘導加熱装置)が20kg、アタッチメントが5㎏と軽く、ハンドリングが良いことが特徴です。

エレクトロリムーバーの施工状況
 施工対象は、他のIH工法と異なり、中規模以下の鋼橋のPCBや鉛を含む既設塗膜の除去です。施工能力は1時間当たり8㎡程度、施工半径は発電機から50m程度です。アタッチメント(加熱コイルパッド)は、ウエブ面とフランジや斜材に使用する2つのタイプを使い分けます。設置はマグネットで4点支持し、45~50秒程度加熱して120℃まで温度を上げて塗膜を軟化させ、鋼板と塗膜の縁を切り、その後スクレーバーで掻き剥がすものです。マグネットで支持しているため手を放しても機械が落ちることがなく安全に施工することができます。赤外線温度センサーをアタッチメント背面に付けており、加熱の際に過不足が起きないよう設定温度の120℃に到達すると光や音で知らせ加温した温度をキープします。また、コイルの上面にはフェライトを付けており、電磁波が施工者に届かないよう安全性を向上させています。
 おかげさまで建設コンサルタントさんからの問い合わせを多くいただいています。とりわけ跨線橋や跨道橋では剥離材が使えないため、軌陸車や高所作業車を使ってIHで塗膜を剥がすという用途に用いられています。5月には出力を5kwから10kwに上げ、施工能力を14~18㎡/日に増やした新機種を上市する予定です。

 ――こうした事業を踏まえて売上額の予測は
 石飛 2022年度は対前年比30%ほど伸びると考えています。人員を増やし、施工体制を整え、さらに発展していけるよう頑張っていきます。

 ――ありがとうございました

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