道路構造物ジャーナルNET

『NEXCO西日本』

1000t強の鋼桁をFC船で撤去現場を巡る

NEXCO西日本 関西国際空港連絡橋の損傷した鋼桁をFC船で撤去

 西日本高速道路は12日、関西国際空港連絡橋のFC船を用いた桁撤去現場を公開した。タンカーが衝突し、損傷を受けた桁はA1~P1(90m、単純鋼床版箱桁、約1,040t(舗装や照明中も含む吊り上げ総重量))とP1~P2(98m、同、約1,120t(同))だが、P2橋脚近傍が北側に4mと最大のずれを起こしていることを鑑みて、1回目の今回は、ずれが少なく(P1は同1.5mのずれ)比較的撤去しやすいA1~P1間を施工した。使用した…

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突貫工事で建設した沖縄道北部区間ならではの構造形式に苦心現場を巡る

NEXCO西日本 沖縄高速道路福地川橋で鋼トラス橋初となる床版取替

 西日本高速道路九州支社沖縄高速道路事務所は所管している沖縄自動車道の福地川橋と湖辺底橋の床版取替を主とした大規模更新を行っている。とりわけ福地川橋では鋼トラス橋としては初となる床版取替であり、沖縄自動車道独自の構造と相まって手探りしながらの床版取替工となった。その内容について現地取材したものをまとめた。(井手迫瑞樹)今回対象となる福地川橋(上り線)と湖辺底橋(下り線)は、それ…

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50度強の斜角、桁下には県道、通学路現場を巡る

NEXCO西日本関西支社 ロッキングピアを有する中国道安倉橋をRC巻立てで耐震補強

 西日本高速道路関西支社神戸高速道路事務所は昨年の8月末から、ロッキングピアを有する中国道安倉橋の耐震補強を進めている。安倉橋は中国道が兵庫県道142号線米谷昆陽尼崎線を跨ぐ箇所に架かる高速道路の本線橋で、安倉北交差点の南側に近接している。また、近くには宝塚市立安倉北小学校があり、県道の左右にある歩道はその通学路としても使われているが、それを一時的に規制する必要がある。こうしたこと…

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沖縄自動車道北部区間 現在は湖辺底橋と福地川橋インタビュー

NEXCO西日本 沖縄高速道路事務所 大規模更新・大規模修繕事業が、年1、2橋のペースで進む

 西日本高速道路九州支社沖縄高速道路事務所は、沖縄自動車道57.3kmを所管している。とりわけ沖縄海洋博開催に際し、突貫工事で建設された北部区間(許田IC~石川IC間)25.9kmは内在塩分と飛来塩分による塩害により、中空床版桁やグレーチング床版に大きな損傷が生じ、大規模更新事業の対象として取替工事などが進められている。同事務所長の工藤紀行所長に詳細を聞いた。(井手迫瑞樹)IC間平均距離は4.8kmと…

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点検データの精緻化を図り、保全業務の効率化に取り組むインタビュー

NEXCO西日本長崎高速道路事務所 長崎自動車道4車線化事業が進捗

 西日本高速道路株式会社九州支社長崎高速道路事務所では、暫定2車線となっている長崎自動車道(以下「長崎道」)の長崎多良見IC~長崎芒塚(すすきづか)IC間8.3kmと長崎芒塚IC~長崎IC間3.0kmの4車線化事業と、木場スマートICの新設事業を進めている。安全性と定時性の確保への期待が大きい4車線化と地域の活性化を目指す木場スマートICの進捗状況、および管内の保全事業への取り組みについて、大塚弘雅所長…

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ロッキングピアや長大・特殊橋梁の耐震補強も対策進めるインタビュー

NEXCO西日本関西支社 大規模更新・大規模修繕が本格化

 西日本高速道路関西支社は、名神高速など高速自動車国道721kmと一般有料道路176kmの合計897kmを管理している。日本で最も古い高速道路区間の1つも抱えるなど、全管理延長の約4割が供用から40年経過しており、維持管理はいよいよ喫緊の課題になっている。反面、大規模更新・大規模修繕を行うには、その利用率の高さから非常な困難を伴うため、様々な知恵を要求される。ほかロッキングピアや長大・特殊橋などの…

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2018年新年インタビュー② 平成29年度は9橋で床版取替工事を実施インタビュー

7橋の床版取替工事と盛土のり面補強工事を含めて異業種JVで一括契約

 西日本高速道路中国支社は、中国地方5県の高速道路と一般有料道路合計1,054kmの管理を行っている。管理道路のうち、約45%が供用後30年以上経過しており、約90%以上が20年以上経過しているため、老朽化対策が支社としての重点課題のひとつとなっている。特に中国道は凍結防止剤の散布による損傷が激しく、大規模更新事業による床版取替工事件数が全国でもトップレベルだ。管内の維持管理と整備事業の取り組…

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三井造船鉄構エンジニアリング(現:株式会社三井E&S鉄構エンジニアリング)が応急・本復旧とも製作・施工現場を巡る

NEXCO西日本九州支社 大分道・並柳橋の復旧工事の軌跡

 驚異的な応急復旧のスピード施工地震後約1ヵ月の5月9日には対面規制で開放先の熊本地震で、大きな損傷を受けた長大橋に大分自動車道の並柳橋がある。鋼トラス構造を含む橋長約424mの同橋も大きく損傷を受けた。それでもNEXCO西日本および同グループ会社、三井造船鉄構エンジニアリング(現:株式会社三井E&S鉄構エンジニアリング)をはじめとした民間各社の尽力により発災から1か月も経たない5月9日には2車…

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覆工補強工でガイナCFシート工法UDタイプを採用現場を巡る

NEXCO西日本 長崎道 日岳トンネルで覆工補強工事を実施

 西日本高速道路(以下「NEXCO西日本」)九州支社は平成28年5月24日から平成29年10月30日にかけて、長崎自動車道の日岳トンネル上下線で覆工上半部の補強・補修工事を行った。覆工補強工事は、NEXCO西日本が管理するトンネルでは初めての大規模更新・修繕事業であり、補強工事とあわせて覆工補修工事も行われた。炭素繊維シート2層の貼り付けを実施した覆工補強工の総面積は約6,800㎡におよび、覆工はく落対策…

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2017年新年インタビュー①インタビュー

NEXCO西日本 熊本地震からの復旧、大規模更新事業の進捗を聞く

 2017年最初のインタビューは西日本高速道路の高倉照正取締役常務執行役員(保全担当)にご登場いただいた。震度7が28時間という短期に2回発生するという未曽有の地震であった熊本地震後の余震が燻る中、夜を徹した点検、その後GW開始までに一部規制を伴い間欠交通ながらも大半の路線で復旧を成し遂げ、来年度末までの本復旧を急ぐ同社及びグループ会社、協力会社などの英雄的な努力を第一章で聞く。また、第…

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NEXCO西日本四国支社 松山道中山川橋で現場を巡る

特殊高所技術を用いて剥落防止工

 西日本高速道路四国支社は、松山自動車道のいよ小松IC・JCT~川内IC間にある中山川橋(下り線)で、初めて特殊高所技術を用いた剥落防止工を施工した。同橋は橋長474㍍のPC5+3径間連続箱桁橋。今回特殊高所技術を用いて点検および剥落防止工を施工したのは同橋の中でも最大支間を有するP6~P7(113㍍)で、桁下には国道11号が交差している。現場は補修対象箇所が中分側の張出床版下面に位置しており、橋梁桁…

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NEXCO西日本 片側通行規制下での工事を想定現場を巡る

道谷第二橋 半断面床版取替工法を試験的に初採用

 西日本高速道路は8月26日、中国自動車道の鹿野IC~徳地IC間に位置する道谷第二橋上り線の床版取替工事を公開した。施工は、上り線を全面通行止め、下り線を対面通行規制とした上で行っているが、今後のIC付近、PA付近や名神高速道路などの重交通路線での床版取替を想定し、NEXCO総研とピーエス三菱が共同開発した半断面床版取替工法を試行的に採用している。1期施工(追い越し車線側)は5月上旬~7月中旬にか…

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フライアッシュ、エポキシ樹脂被覆など手厚い塩害対策インタビュー

NEXCO西日本四国支社  吉野川大橋に着手

 西日本高速道路四国支社は、高松自動車道及び高松東道路の4車線化事業、四国横断道の徳島東IC~徳島JCTの建設事業などを進めている。高松道は平成30年度の全線開通を目指している。また、四国横断道は、全国でも指折りの大きさを誇る四国三郎こと吉野川の河口に巨大なPCラーメン箱桁を構築する。それにはNEXCOで初めて高炉スラグではなくフライアッシュを塩害対策に活用する方針だ。詳細を松室圭介建設事業部…

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耐候性鋼材橋の補修、塗装も検討インタビュー

NEXCO西日本四国支社 桁端部からの漏水対策が課題

 西日本高速道路四国支社は四国地方の5路線474㌔を管理している。暫定2車線の道路は263㌔と過半を占め、保全の際の規制に工夫が必要だ。また、高知自動車道などでは、耐候性鋼材を用いた鋼橋を採用しているが、凍結防止材などの影響から損傷が少なからず生じている。また、桁端部からの漏水による損傷も散見される。こうした保全上の課題について、どのように対処しているのか、河野英一保全サービス事業部長…

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橋梁を全面塗り替え 支承交換など現場を巡る

NEXCO西日本 沖縄道許田高架橋で大規模な塩害補修

 NEXCO西日本九州支社沖縄高速道路事務所が所管する沖縄自動車道の北端に位置する許田高架橋で、大規模な補修補強工事が進んでいる。同橋は1975年(昭和50年)に沖縄海洋博覧会の開催に合わせて建設された鋼連続非合成鈑桁橋。架橋地点は沖縄西海岸の名護湾に面しており、管内では海岸飛沫地帯に最も近い橋梁となっている。供用後40年が経過し、経年劣化や飛来塩分による影響で様々な部位に損傷が発生しており…

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塩害によって桁端部が腐食、損傷した箇所もインタビュー

西日本高速道路大分高速 乙原橋の耐震補強が進捗

 濃霧・降雪により規制が年間270時間減らすように対策を進める西日本高速道路大分高速道路事務所は九州横断道、東九州道など175.7㌔を所管している。同社の所管する高速道路の中で最も標高の高い地点(734㍍)を通るため冬季の降雪が多く、たびたび発生する濃霧にも対策を必要としている。そうした課題や耐震補強を行っている乙原橋(鋼橋)などについて遠藤雄二所長に聞いた。(井手迫瑞樹)――事務所管内の道…

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延長比の構造物は26%を占める 橋梁は30年超が約5割インタビュー

NEXCO西日本北九州高速 関門橋を10年間かけてリフレッシュ

 NEXCO西日本北九州高速道路事務所は関門橋、関門トンネルをはじめ九州道、東九州道など約130㌔弱の高速道路・一般有料道路を管理している。交通量は九州道の6万台を超えており、損傷原因として疲労や塩害が挙げられる。特に供用から40年以上が経過している関門橋は平成23年度よりリフレッシュ工事が行われている。その関門橋の話題を中心に管内の構造物保全事業について下登新一所長に聞いた(井手迫瑞樹)…

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RPR、塗膜剥離剤、重曹ブラストを使用 BP-B支承に交換現場を巡る

関門橋 PCBや鉛含む既存塗膜を除去、全高47㍉の条件下で支承を交換

 NEXCO西日本九州支社北九州高速道路事務所は、平成23年度から関門橋のリフレッシュ工事を施工中だ。支承は全数(約千箇所)を取り替える予定で、現在160箇所を完了中、416箇所を施工中。塗装塗替えを平成23年度から施工中で総面積135,000平方㍍、26年度までに22,000平方㍍を完了し、現在さらに63,000平方㍍を実施中。関門橋の既設塗膜は毒性を有する低濃度PCB(ポリ塩化ビフェニール)や鉛(鉛丹含有)含有塗…

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WJで全面はつり 補修補強方法を模索しながら現場を巡る

関門橋 塩害で傷んだアンカレイジ側壁面を補修

 檀之浦PAに面した1,214平方㍍から補修西日本高速道路九州支社北九州高速道路事務所が管理する関門橋の下関側橋台部で、塩害で傷んだアンカレイジ側壁面の補修が進んでいる。約15年前に表面被覆を行っているが、一部コンクリートの剥落などが生じていることから今回全面的な補修を行うもの。4面のうちまずは下関側の檀之浦PAに面した1面(下写真)1,214平方㍍を補修している。現場を取材した。(井手迫瑞樹)…

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アラミド製ロッドを用いて鉄を一切使わない現場を巡る

長崎道の工事用道路で「夢の非鉄製PC橋」の実証橋を建設

 NEXCO西日本と三井住友建設は、アラミド繊維補強(AFRP)ロッドをプレストレス材として用い、80N/平方㍉の高強度コンクリートを使用することでせん断補強鉄筋も配置せずに済む、全く鋼部材を使わない新しい超高耐久非鉄製PC橋「Dura-Bridge」を開発していたが、このほど長崎自動車道Ⅱ期線工事の工事用仮橋として初適用した。構造詳細は同様に両社が開発し、既に東九州道などで実績のあるバタフライウエブ構造…

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西日本高速道路 中国道菅野川橋現場を巡る

45度の斜角を有する菅野川橋の床版取替

 西日本高速道路関西支社福崎高速道路事務所は、中国道の菅野川橋の床版取替えを行っている。塩害を中心とした原因により大きく損傷した現在の床版を取り替える工事で5月のGW明けから8月のお盆前にかけて下り線、9月のSW(シルバーウイーク)明けから12月の降雪前にかけて上り線をそれぞれ施工する予定だ。現場取材した内容を伝える。(井手迫瑞樹)菅野川橋旧床版の上側鉄筋近傍に沿って水平ひび割れ損傷状況…

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床版の更新が最大 98㌔5669億円インタビュー

西日本高速道路の大規模更新・大規模修繕計画

 西日本高速道路は3450㌔の道路延長を管理しており、構造物の内訳は橋梁が約636㌔mトンネル延長が434㌔に達する。沖縄道や阪和道の一部では内在塩分による損傷、中国道では凍結防止剤散布による塩害などによる損傷が生じており、今後床版や桁の取替などの大規模更新事業や、高性能床版防水などの大規模修繕事業が本格化する。その内容を北田正彦前保全サービス事業本部保全サービス事業部長(現九州支社長)…

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NEXCO西日本 1000μの厚膜を一発で剥離現場を巡る

関門橋で既存塗膜の撤去にRPR工法を初採用

 NEXCO西日本九州支社は、関門橋の既設塗膜の除去にIH(電磁誘導加熱法)を用いた塗膜剥離工法「RPR工法」を採用している。同工法は外気温の影響を受けずに施工できるため、時季を選ばず適用できる。また関門橋の既設塗膜は多いところで1,000μを超える膜厚を有しており、既存の塗膜剥離剤では2回以上塗布し、そのつど養生する工程が必要であったが、RPR工法は1,000μ以上の膜厚を1回走らせるだけで除去すること…

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現場を巡る

名神高速道路 蝉丸橋・追分橋の耐震補強

 西日本高速道路関西支社滋賀高速道路事務所は、名神高速道路の蝉丸橋、追分橋の耐震補強を進めている。両橋とも名神高速道路が初供用された昭和38年7月に供用された橋梁で50年以上が経過している。1日交通量は両橋とも10万台を超える。桁下には京阪電鉄や国道1号、吾妻川、NTTの鉄塔などの道路や施設がある。適用示方書は両橋とも昭和31年鋼道路橋設計示方書であり、建設以来耐震補強は行われていない。「阪…

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本格的な保全時代を迎えようとしている中でインタビュー

西日本高速道路の人づくり

 西日本高速道路は路線3割が30年以上を経過しており、一番古い名神道の尼崎~栗東間は50年以上を経過しており、そうした既設構造物の補修補強、長寿命化は待ったなしの課題になりつつある。一方で新設事業は数少なくなってきており、人材の育成という点では従来の新設現場という技術の研さん現場が少なくなることを意味している。来年からの実施が予想される大規模更新・大規模修繕事業など本格的な保全時代を…

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塗膜剥離剤を採用、床組構造を大幅に連結インタビュー

関門橋、乙原橋、沖縄自動車道など橋梁を中心に保全を進める

 西日本高速道路九州支社は九州縦貫道や宮崎道、沖縄道など20路線1072㌔を所管している。30年を超えた橋梁は約4割に達し、今後こうした橋梁の維持管理をしっかりと行っていく必要がある。また、関門橋のリフレッシュ工事、沖縄道の床版取替、乙原橋の耐震補強など、個別でも注目すべき現場がある。そうした話題について、九州支社の廣畑浩司保全サービス事業部長に聞いた。(井手迫瑞樹)橋梁の4割が供用後30…

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構造物比率は3分の2。日見夢大橋など注目の橋梁もインタビュー

長崎道の4車線化に着手

 西日本高速道路九州支社は、東九州道の(一部を除いた)平成26年度内の概成に向け大詰めを迎えている。一方で長崎道の4車線化は緒についてばかりで今後、日見夢大橋や3カ所の長大トンネルの建設が進められる予定だ。詳細を松田均建設事業部長に聞いた。(井手迫瑞樹)東九州道は大詰め長崎道は通都川橋で詳細設計――建設事業の進捗について東九州道からお願いします。松田部長当社で事業が残っているのは福岡…

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