道路構造物ジャーナルNET

-分かってますか?何が問題なのか-

これでよいのか専門技術者

(一般財団法人)首都高速道路技術センター 
上席研究員 

髙木 千太郎 氏

公開日:2015.05.13

水抜き孔が機能せずに滞水
 箱桁内面の下部は全面点さび状態

 ローゼ形式の橋梁はより大きな問題を抱えている。この橋の場合もご多分に漏れず、箱桁内は水抜き穴が機能せずに滞水し、箱桁内面の下部は全面点さび状態にある。問題は、アーチ部の吊りケーブル取付け座金やナットの緩みと欠損が既に発生していることにある。設計時の考え方からすれば、ボルトは通常緩まないとの考え方が一般的であるが、現実は違っている。これは、想像を超える振動が発生しているか、ケーブル張力のバランス差から発生している可能性もある。


         写真‐3 ケーブル取付け部ナットの緩み

            写真‐4 ケーブル取付け部ボルトナットの欠損

 

 このように、供用開始した直後の新橋でもここにあげたような変状が起こっているのが現実である。このような事態が明らかとなり変状の起こった原因を追究するとなると、行政技術者の責任であるのか、それとも工事を受注した施工会社の責任であるのかとの2者択一的問題解決法によって処理しようとするのがこれまでである。このような問題は、これまでも多く発見され、その都度品質確保を唱え、監督体制を十分にし、責任施工を徹底して今がある。しかし、昨日も、今日も、そして明日も同様な事象は必ず起こると私は考えている。何が問題なのかを、どうすればこのような問題が起こらないようになるかを考えてほしい。20年も前に小林一輔先生は同様な投げかけを読者にしている。
 本文を読まれた読者の声を小林先生に代わって私は聞きたいと思っているので多くの投稿を期待している。これから、何度か連載をするが今後は投稿された内容に答えつつ関係していることを、課題と解決策を含めてその都度私の考えを主に書き、「これで良いのか専門技術」をまとめていく考えである。(続く)

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