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6月から新規会員募集を開始

SQS工法協会 一般社団法人に転換 発注者のさまざまなニーズに対応

公開日:2023.05.10

 SQS工法協会(半野久光会長 右肩写)は9日、東京・学士会館で記者会見を開催し、任意団体であった同協会を解散し、一般社団法人化したことを発表した。同工法の普及と維持管理案件の増加にともない、公的機関などからの問い合わせ、要望が増えており、任意団体での対応では限界があるため、「一般社団法人としてニーズに対応していく」(半野会長)こととした。
 今後は、従来からの活動を強化するとともに、同工法の技術基準や設計基準、積算基準の整備に関する活動、認定・資格制度導入の検討、人材育成や各種講習会の開催などを行っていく予定で、さらなる同工法の普及に取り組んでいく。
 任意団体時の会員は約20社で、6月から新規会員(正会員および賛助会員)の募集を開始する。7月25日には一般社団法人設立発表会を開催する予定だ。

 SQS(Super Quick Spray)工法は、超速硬化ポリウレタン樹脂吹付塗膜材「SQS材」を表面被覆材料として、新設および既設の幅広い構造物に適用するもの。SQS材は2液硬化型吹付塗膜材で、硬化後は強靭で高い物理性能を持つ塗膜層を形成し、施工では、専用の高圧ポンプを組込んだ機械化システムにより、スプレーを用いて連続的に吹付けを行い、10~20秒後にはダレ落ちることなくシームレスに成膜できるのが特徴となっている。
 また、平面以外の立面や天井面などの複雑な部位も場所を選ばずに施工が可能で、施工後の塗膜も均質で良好な水密性を有すると同時に、従来塗装に比して塗り重ねのローテーションが少なく工程削減に大きく寄与できる。
 2005年には建設技術審査証明(土木系材料・製品・技術)、2016年には港湾関連民間技術の確認審査・評価証を取得している。
 同工法は、首都高速道路の壁高欄塗装や開削トンネルの壁面など地下構造物の防水をはじめ、橋脚耐震補強のRC巻立て工法の保護塗装、トンネル・橋梁のはく落対策、表面被覆、沿岸構造物の防水、塩害対策などで多数の採用実績がある。「最近は国土強靱化対策で法面保護が重要になり、問い合わせが増えている」(同会長)という。
 法面ではコンクリート吹付の劣化対策として採用される事例が多く、これまでに9件9,506㎡の施工実績がある。従来工法では施工設備が大掛かりになり、供用下の施工やヤードの確保で課題があったが、同工法では車上プラントを用いて施工できるので、道路保全用の防水材として評価された性能に加えて施工面でも利点を有している。


法面での施工例(弊サイト掲載済み)/車上プラントでの施工が可能だ(SQS工法協会提供)
記者会見に出席した、半野久光会長(中央)、増田健康理事(右/サーフェステクノロジー代表取締役)
堀正孝氏(左/事務局)

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