道路構造物ジャーナルNET

ユーザーニーズを把握し、商品開発力に磨きをかけて独自性を追求

大日本塗料 土木分野のシェアを4割まで拡大目指す

大日本塗料株式会社
塗料事業部門 構造物塗料事業部長

徳田 宏 氏

公開日:2022.01.31

環境対応塗料は水系で対応 主に首都高速道路向け
 コンクリート防食分野 性能を強化した表面含浸材『レジソークNS』

 ――水系、無機系塗料など含め環境対応形塗料への取り組みをどのように考えていきますか、実践している分野も含めて言及してください
 徳田 当社では水系塗料を中心に展開していますが、土木分野で水系塗料に切り替わるには時間がかかると感じております。
 水系塗料の塗膜性能は溶剤系塗料と同等ですが、溶剤系と比べると作業性の幅が狭く水系塗料の特長を理解してご使用頂かないといけないこと、価格の高さを含め未だデメリットの方が大きい状況です。溶剤規制などがドラスティックに進めば、また違うのでしょうが。
 現状は、水系塗料を採用された首都高速道路様や、道路橋、都市部の臭気対策、密閉空間での塗装を実施する環境等に採用されております。
 ――塗膜剥離剤など塗膜剥離技術分野への商品的な展開は考えていませんか
 徳田 商品的展開は考えていませんが、塗膜剥離剤や各種ブラスト工法なども含めて、各工法と当社商品との適合性については強く関心を有しています。レーザーブラストなど新しい技術についても、当社防食技術センターなどで付着性能などを確かめています。
ここでは塗膜剥離剤+各種ケレンツールといった対応などもありますが、ここに我々としてはケルビンα2.5を提案していきたいと考えています。
 ――コンクリート防食分野(表面被覆、表面含浸、その他剥落防止など)の分野への取り組みをどのように考えていくか、実践している分野も含めて言及してください
 徳田 当社はコンクリート表面保護の規格ができる前の1970年代からコンクリートへのコーティングをいち早く提案しこの分野としてはパイオニアといえる企業と自負しています。商品は表面被覆、剥落防止、表面含浸などすべての分野でラインナップしております。
 ――表面含浸材は
 徳田 レジソークType-1を上市しています。Type-1は有効成分89%ですが、お客様の要望でさらに有機溶剤量を減らし環境に配慮する共に、有効成分を増やし、性能を強化したタイプ(有効成分97%以上)の『レジソークNS』も発売しております。現在はより品質を管理できるエマルジョン含有型のレジソークの開発も進めています。
 ――表面被覆は
 徳田 CC-B塗装をご使用頂いております。商品名としては『レジガード』という名前で親しまれている商品です。表面被覆としてだけでなく、繊維シートと組み合わせることで、剥落防止対策も可能なシステムです。ちなみにレジガードは当社社長の里が開発した商品です。

溶射は堅調な需要 工法としては「Al・Mg」も選択肢に
 防食技術センター 大型の構造体(実寸大)を塗装可能な空間

 ――御社が取り組んでいる防食工法の一分野として溶射があります。MS工法は福岡北九州高速道路公社の福岡高速5号線などで大量に採用されましたが、今後はどのように展開していきますか
 徳田 当時の様なことはございませんが、堅調な需要があります。交差点部などをまたぐ鋼桁部分など長期耐久性を期待する箇所や、支承や桁端部など条件が厳しい部位の新設および建築分野での防食に使われています。MS工法協議会の会員も毎年入会希望者があり、増加しております。
 今後の展開として、MS工法は亜鉛アルミ擬合金溶射で始まりましたが、線材については当社として少し考えていく必要があります。つまり発注者のニーズに合わせて、「亜鉛・アルミ」ではない材料、例えば「アルミ・マグネシウム」なども工法に入れていく必要があるということです。
 ――最後に2020年に開所した防食技術センターについて内容を教えてください
 徳田 幅5 m×高さ4mの塗装ブースを有しており、大型の構造体(実寸大)を塗装可能な空間を有しています。また、温度や湿度をコントロールできる大型環境試験室を設置しているため、春夏秋冬、北海道から沖縄までの様々な環境を想定した素地調整条件、塗装条件を設定できます。塗料は乾燥過程でエラーが起きることが多いため、現場に応じた環境を作り出して塗料を試験できるこの設備は、商品開発に非常に有益な効果をもたらしています。

防食技術センターの諸設備

 加えて、海洋構造物に必要な防食性能の促進劣化を行う促進防錆試験室もあります。これを用いることによって塗膜耐久性のデータ測定精度を大幅に向上させることができるようになりました。
 これらの設備は当社の商品開発だけでなく、お客様の構造物、設備における防食仕様を考慮するための試験設備としての引き合いもあり、当社の商品採用に、大きく寄与しています。
 これからも、大日本塗料の土木塗料分野は、独自性を磨き、性能を高め、新しい市場を作り出し、それらを認められてお客様に商品が選ばれる会社になるよう努力していきます。
 ――ありがとうございました

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