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東風平大橋、識名大橋の大規模補修も進める

沖縄県南部土木 南部東道路の整備、那覇大橋の架替えを推進

沖縄県
土木建築部
南部土木事務所長

我那覇 生雄

公開日:2019.03.29

むつみ橋で下面から断面修復および増厚
 乾式吹付工を採用

 ――他特徴的な橋梁は
 我那覇 国際通りと沖映通りの交差箇所にあるむつみ橋(橋長9.3m、幅員17.6mのRC橋、現地を歩いた人は分かるが、一見では橋に見えない。桁下には暗渠として我部(ガーブ)川が流れる。旧称はガーブ橋。奇跡の1マイル時代に再建された)は点検した結果、損傷が見つかったことからRC床版の断面修復と下面増厚を行っています。増厚工法は乾式吹き付け工(Sto 乾式吹付工法)を採用しています。


橋梁諸元と現況

むつみ橋の補修内容(鉄筋防錆にはα防錆ペーストを用いる)

 ――管内橋梁の床版防水の設置状況は把握していますか
 我那覇 かなり古い橋梁もあり全てを把握しているわけではありませんが、橋面舗装を打ち直す際は床版防水も適宜行っています。
 ――支承取り換えや、ジョイントの取り替えおよびノージョイント化について今年度の施工予定個所数と取替える際の工法・種類をお答え下さい
 我那覇 今年度は予定していません。
 ――鋼橋の塗装塗替えの今年度実績および来年度予定は
 我那覇 2018年度は識名大橋で2,200㎡を塗り替えました。2019年度は東風平大橋で2,700㎡の塗り替えを行う予定です。
 ――塗り替えの際のケレン種別や既設塗膜の除去方法はどのような工法を採用しておられますか
 我那覇 東風平大橋では鋼材の腐食が激しいことから1種ケレン(ブラスト)で実施しており、その他の橋梁では腐食状況に応じて3種ケレンを中心に施工しています。
 ――耐候性鋼材を採用している橋梁はありますか
 我那覇 管内にはありません。

久米島一周線で新生橋を架け替え

 ――架け替えなどの予定がある橋梁は
 我那覇 久米島一周線で前後の道路拡幅と同時に新生橋(久米島町鳥島)を架け替える予定です。現在の橋梁は10m未満ですが、22mのPCポステンT桁に架け替え、幅員も現在より広くします。

那覇ICアクセス線が長期的な検討課題

 ――最後に今後の課題について
 我那覇 南部東道路と那覇大橋の架け替えを確実に進め、できるだけ早く整備効果を発現していくことが最優先です。また、管内はほかにも整備しなくてはならない道路や街路事業がたくさんあります。中には事業が長期間にわたって整備効果が発現できていない事業もあります。特に那覇市と豊見城市を結ぶ豊見城中央線については早く確実に施工していきたいと考えています。
 長期的な課題としては、那覇ICアクセス線があります。那覇ICと天久新都心を結ぶこの構想についても検討を進めて早期の事業化を図ることができたらと考えています。
 ――ありがとうございました
(2019年3月29日掲載)

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