道路構造物ジャーナルNET

技術検討委員会より提言

大規模修繕に着手 ~26年間で1400億円投資へ~

名古屋高速道路公社
保全施設部長

志水 公敏 

公開日:2014.10.06

 志水 床版の継ぎ目などから塩分を含んだ水が浸入することによりPC桁、RC床版のコンクリートの劣化や鉄筋の腐食膨張などが起きています。


             RC床版の鉄筋損傷                   RC床版の剥離

 特に小牧線(平成13年に供用)以前に建設した路線は、当初床版防水工が施工されておらず、損傷が著しい個所もあります。傾向としては経過年数25年以上の路線(楠線・東山線・環状線・万場線・大高線)でB判定以上に判定されるRC床版の割合が多くなっています。
 また、伸縮装置の非排水機能の損傷(排水樋が割れなど)により凍結防止剤すなわち塩分を含有した雨水が漏水し、RC橋脚の浮きやひび割れ、鋼製橋脚や支承の腐食などの損傷を招いている箇所が散見されます。


            鋼製橋脚の損傷                     RC橋脚の損傷

舗装打替えや塗装塗替えも規定
舗装基層は30年、塗替えは60年

 ――では、そうした損傷に対しどのように大規模修繕を行うのでしょうか。
 志水 まず、大規模修繕は「顕在化した構造物の健全性低下に対応して、構造物の長寿命化を目的として、路線単位で修繕を行うもの」と定義し、その中に「構造物の健全性低下が顕在化する前に、修繕を行うもの」と定義した予防修繕を包括しています。
 その上で損傷数と供用年数の実績により大規模修繕が必要となるサービスレベルを(環状線を境に)北部路線は26年、南部路線は35年に設定し、その時点までに、損傷を確認し大規模修繕などの対策工事を実施していきます。また、建設年次が新しい路線については北部で供用から15年、南部で同21年を目処に予防修繕を行っていきます。
補修に当っては、ライフサイクルコストを縮減するため、以下の手法を取り入れています。
 1つ目は最も施工頻度の高い舗装と塗装に関するもので、舗装の打ち替え周期を表層は15年、基層までの全層は30年にし、鋼橋の塗装塗り替えの際、耐用年数60年を期待できるふっ素樹脂塗装を採用することです。
 2つ目は環状線を境に所管路線を北部、南部に分け、2つの劣化曲線を用いて評価する手法です。ここではさらに供用から15年経過しているか否かに分けて評価し(下、左グラフ)、4つのグループに分けてそれぞれに対応した実施時期、対策メニューを用いて評価します(下、右表およびグラフ)。

RC床版にも表面被覆工法
下面から繊維シートで補強 

――対策部位は
 志水 RC床版、RC橋脚、桁端部、付属物です。
 RC床版については、損傷している箇所について上面側からは断面修復工、高機能床版防水工を施し、下面からは表面被覆工(従来の被覆工だけでなくけい酸塩系などのコンクリート表面含浸材を含む)、繊維シート補強工などで対策していきます(下の図参照)。

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