HOME現場を巡る一覧中日本高速道路名古屋工事 名古屋西JCT島井高架橋内回り線を夜間架設

現場を巡る詳細

鋼桁重量は470t  多軸移動台車上の総重量は710tに及ぶ

中日本高速道路名古屋工事 名古屋西JCT島井高架橋内回り線を夜間架設

 中日本高速道路名古屋工事事務所は、8月29日深夜から30日未明にかけて名古屋西JCTのうち、島井交差点(国道302号と県道111号線の交差点部)上に当たる島井高架橋内回り線P9~P10部分の桁を、両平面道路の一部を夜間全面通行止めにして架設した。当該桁の桁長は78.4m、鋼重約470tの鋼床版箱桁。同径間の上下クリアランスは50cm程度しかない。西南の地組ヤードからほぼ直進させて、交差点上で位置や方向を修正しながら所定の位置に運んだ(同事務所)。最終的には、計画の2時間前の午前4時ごろに交通開放するなど、比較的スムーズに作業を終えることができた。その現場を取材した。


架設位置(中日本高速道路提供)


桁の地組および多軸移動台車の組立状況(中日本高速道路提供)


 夜間架設の準備工として、当日の日中に地組ヤード内の交差点部への進入口ぎりぎりまで多軸移動台車(下請:ミック)で運んだ。多軸移動台車は日本車両製造製のマックスキャリアⅡを使用した。同車の最大積載量は1機あたり250tでこれを48軸を前後2台ずつ配置したもので、鋼重そのものは約470tだが、カウンターウエイトやユニットジャッキなどの仮設備を加えると、台車上の総重量は約710tに達する。それでも今次の多軸移動台車の積載能力は1,000tであり、積載荷重は71%に抑制している。


今回使うマックスキャリアⅡの概要図(中日本高速道路提供)


交差点部への進入を待つ多軸移動台車/島井交差点部(井手迫瑞樹撮影、以下注釈なきは同)


 本工事のメインである交差点部への進入、桁架設は29日の21 時半から開始した。


桁移動平面図(中日本高速道路提供) 赤点線囲い部から赤塗つぶし部に動く

 まず今回の架設に必要な規制(国道302号の南行きおよび県道111号線の東西方向全て)を22時40分に規制完了し、交差点内への進入を始めた。平均して毎分2~3cm程度のスピードでゆっくりと交差点内に突っ込んでいった。交差点直上は名古屋高速万場線の高架や同線の橋脚があるため慎重に通過した。23時30頃に約100m移動して交差点を渡り終えた桁は、所定の位置に桁架設するため車軸を旋回させ、台車上の桁位置も55°ほど回転させて、架設すべきベント間とほぼ平行になるよう準備し、0時15分ごろにはほぼ、ベント間への平行移動を完了した。


交差点間際まで進出した多軸移動台車/規制を急ぐ/規制完了


交差点部内へ進入


既設桁とのクリアランスは僅かだ/橋脚の際ぎりぎりを通過する

ある地点まで進むと車軸を旋回させて平行移動を開始する

 ここから少し時間をかけた。前回の桁架設と同様、P10側は(今から延伸部の桁を架設していくため)ベント上に載せるだけで良いが、P9側のベントは既にP9から伸びている調整桁と仮添接する必要があるためだ。多軸移動台車はこの位置にうまく合わせてジャッキダウンさせなければならない。そのため前回と同様、最初のアプローチは、P10側に少しよる形(即ちP9側ベントとは少し離れる形)で平行移動した。0時15分頃にはジャッキダウンを開始、終了後は仮添接作業を行い、2時22分には多軸移動台車の退出を開始、予定の6時よりも2時間早く、午前4時には交通開放した。


慎重に位置を合わせる


橋脚上から桁を望む/仕口を合わせて仮添接へ


多軸移動台車が退出/ほぼ架設が完了した状況。交通開放に向かう

 施工にあたっては、ベントに高い耐震性を確保した仮受台を採用するとともに、仮受台の基礎も平板載荷により耐力を確認している。また、施工時は傾斜計などにより常時計測して仮受台の変位などを確認し、安全に配慮している。


仮受台は高い耐震性を確保(中日本高速道路提供)


平板載荷試験/傾斜計などによる常時計測(中日本高速道路提供)

 9月5日は隣接する島井高架橋外回り、12日にはFランプ(国道302号横過部)の架設も行い、施工を完了した。


9月5日には降雨の中、島井高架橋外回り線の桁を夜間架設した(中日本高速道路提供)


 元請はJFEエンジニアリング・IHIインフラシステム・横河ブリッジJV。多軸移動台車下請はミック。