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北陸自動車道における桁端部と床版の損傷事例及び対策

中日本高速道路金沢支社が所管する北陸自動車道では、冬季に大量の凍結防止剤を散布することにより、桁端部や床版を中心にコンクリート構造物の劣化が進んでいる。その対策として10月1日号の猪熊康夫取締役常務執行役員保全事業担当部長は、伸縮量の狭い遊間を物理的に塞ぎ、凍結防止剤を含む水の影響をなくす連結ジョイントなどについて言及している。その詳細について取材した。(井手迫瑞樹)


 凍結防止剤の影響による塩害

 北陸自動車道は、昭和47年に供用を開始しており、平成25年の平均区間交通量は1日2~3万台、大型車混入量は20~30%となっている。冬季の積雪地域を通過していることから、高速道路の凍結を防止するため塩化ナトリウム製の凍結防止剤を大量に使用している。そのため、主に桁端部や鋼橋のRC床版において凍結防止剤による塩害が生じている。塩化物イオン濃度は端部などにおいて最高で1立方㍍あたり6㌔を有する個所があることも確認されている。

 凍結防止剤による橋梁の桁端部の損傷は、端部から2㍍程度の部分的かつ限定した箇所に集中する(図-1)。金沢支社では、定期点検の結果による変状グレード(損傷面積や塩化物イオン含有量、鉄筋腐食状況などによりランク付け)の評価を基にライフサイクルコストを最小にできる工法を選定している(図-2)。


                                           図-1 凍結防止剤による橋梁のけた端部の塩害


                                                  図-2 補修工法の選択