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コンクリート製の約3分の1程度の重量、6~7割の工期短縮効果 既設構造物への負担も軽減

シラヤマ 鋼製壁高欄『ブリッジプラス』、拡幅用鋼製地覆『ブリッジプラスアルファ』を展開

 シラヤマが、橋梁の維持管理および更新、拡幅向けに販売している鋼製壁高欄『ブリッジプラス』および拡幅用鋼製地覆『ブリッジプラスアルファ』が実績を伸ばしている。両者とも鋼製ゆえ軽く、コンクリート製壁高欄の約3分の1程度の重量しかない。そのため、桁や下部工以下への負担を軽減でき、かつ使用する重機も小型で済む。さらにアンカーなどで床版に接続するだけで良いため、現場打ちコンクリートの打設などの手間が必要なく、工期を現場打ちRCの3分の1以下に短縮できるのが特徴だ。ブリッジプラスは現在までに都市高速や国交省などで51件、ブリッジプラスアルファは国交省や自治体などで78件の実績を有している。(井手迫瑞樹)


ブリッジプラス 1ブロック280㎏と軽量、従来RCの約1/3
 鋼製壁高欄の内部充填は必要なし

 ブリッジプラスは地覆と壁高欄が一体化した構造で、1ブロック(長さ1.2m)は280kg程度と従来RC壁高欄の3分の1程度に軽量化している。壁高欄の中身は空洞であるが所定の耐衝突性能を有しており、コンクリートなどで充填する必要がない。地覆も同様で内部は一定ピッチごとに配置しているリブにより補強しており、それ以外は空洞となっている。高欄内部は空洞のため、各種インフラなどの配管は自由に設置できる。

 曲面や斜角への対応はブロックの継手部の形状を多角にすることで対応している。

 床版との固定は床版を削孔し、鋼製地覆と床版をアンカーボルトで接続する。また鋼製高欄同士の継手はボルト接続した上でシーリングする。鋼製地覆のためコンクリート床版との間に継ぎ目ができてしまうが、予め地覆前面の排水性舗装の高さの位置に導水用のスパイラル管を横引き配置することで、地覆の腐食劣化を防止している。また縁石が設置できる個所ではその代わりに鋼製排水溝「ガッタースクリーン」を配置することもできる。

ブリッジプラス イメージ図

100mの長さを7日間で設置可能

 防食については基本的に溶融亜鉛めっき仕様であるが、環境の厳しい箇所についてはその上にふっ素樹脂塗装を塗り重ねる。

 施工は、素材が鋼製で軽量であるため4tユニック車により運搬しながら、その都度附属クレーンで吊り上げて施工することが可能だ。ボルト組立により簡便に施工できることもあり、片側100mの長さの壁高欄設置を7日間で完了できる。

ブリッジプラス 施工実績

 今後は、大規模更新の際に桁以下への負担を小さくし、かつ施工効率も上げられる工法として積極に展開していく。


ブリッジプラスアルファ 車道で最大1m、歩道で同1.5m拡幅可能
 拡幅時に桁や橋脚の補強を必要としない 従来比7割以上工期短縮

 ブリッジプラスアルファは、橋梁において車道で最大1ⅿ、歩道で最大1.5m拡幅が可能な拡幅用鋼製地覆だ。鋼製であるため、コンクリートでの拡幅と比較して3分の1以下に軽量化できる。軽量であるため桁や橋脚以下の補強を必要としない。施工面でも4tユニックでの吊り降ろしが可能で、道路占有幅も狭くできるため2車線橋梁でも片側相互通行しながら施工できる。

 コンクリートによる拡幅と同様、足場は必要であるが、支保工は不要。施工日数も100mを7日間で施工可能であり、コンクリートによる拡幅(同25日)に比べ7割以上工期を短縮できる計算だ。

 施工手順は、既設の地覆や高欄を撤去した後、床版端部にブラケットを設置し、アンカーボルトで止める。その上に厚さ12~16mmのベースプレートを鋼製ブラケットと既設床版端部をまたぐ形で配置し、同様にアンカーで接続する。ベースプレート上面には角型の鋼材を溶接したリブが配置されており(右写真)、これが鋼床版のUリブや板リブなどと同じ機構となる。輪荷重はブラケット上面のベースプレート上に25t荷重級のダブルタイヤが載荷することを想定しており、それでもなお疲労による損傷が起きないように設計している。リブやベースプレートの板厚は自由に設定することが可能で、要求性能によりコスト縮減することも可能だ。


ブリッジプラスアルファ施工実績例

 維持管理面では、基本防食として溶融亜鉛めっき仕上げとしており、さらに最近設置した江の島大橋のような塩害が厳しい個所ではめっきの上にふっ素樹脂塗料をトップコートすることでさらに耐久性を向上させている。また、損傷した場合もコンクリートのようにはつる必要はなく、損傷した部位のパネルを外して新しいパネルを設置するだけでよいため、容易に取り替えできる。

 今後も国土交通省や自治体などを中心に、積極的に展開していく方針だ。(2020年7月15日掲載)