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延長約7kmを2年半かけて掘進

外環道 大泉JCT側のシールドマシンが発進

 東京外かく環状道路(外環道)の関越~東名間の事業を進める国土交通省関東地方整備局と東日本高速道路(NEXCO東日本)、中日本高速道路(NEXCO中日本)は26日、関越道と交差する大泉JCT側からのシールドマシン発進式を、東京都練馬区の大泉JCT予定地で開催した。



大泉JCT予定地で開催された発進式


 同区間は延長16.2kmで、大部分が地下40m以深の大深度地下となるトンネル構造。本線トンネルは、東名高速と接続する(仮称)東名JCT方面に向かう「南行」と、大泉JCT方面に向かう「北行」の2本で、外径15.8m、完成時片側3車線となる。

 施工は東名JCT側と大泉JCT側からされており、今回、大泉JCT側から東名JCT方面に向けて、南行トンネルと北行トンネルの2機のシールドマシンが発進した。南行はNEXCO東日本発注で清水・熊谷・東急・竹中土木・鴻池JVが施工、北行はNEXCO中日本発注で大成・安藤・間・五洋・飛島・大豊JVが施工する。延長約7kmを2年半かけて掘進し、井の頭通り付近で東名JCT側からのシールドトンネルと地中接合する計画だ。



首都圏ネットワーク図/整備概要図(提供:東京外環プロジェクト)


写真上方が東名JCT(仮称)方面。左が南行トンネル、右が北行トンネル(提供:東京外環プロジェクト)


 片側3車線のトンネルを掘削するため、シールドマシンは外径16.1m、機長約15m、重量約4,000tで国内最大となる(製作はJIMテクノロジー)。カッターヘッドには南行1,008個、北行1,155個のカッタービットを配置している。マシンは工場で製作後、200パーツに分割して、発進立坑まで運搬、2018年3月から組み立てを開始した。発進立坑が供用中の外環道本線に挟まれた狭隘な場所に位置しているため、組み立てでは門型クレーンを使用した。



南行トンネルのシールドマシン・カッターヘッド


赤色は支障物を切削するビット。黄色は土砂を切削するビット。白色と青色のビットで土砂を掻き込む。銀色は緊急時に使用する押出式予備ビット


土砂をマシン内部に取り込むスクリュウコンベア


北行トンネルのシールドマシン・カッターヘッド


 施工は、深さ約25mの発進立坑から下り勾配約6%で掘進する。今回、シールドマシンの後続設備を組み立てながら行う初期掘進に必要な距離は最短で約100mであるが、その地点が目白通りとの交差部地中となるため、施工上の安全を考えて目白通りを超えた事業用地まで掘進して、本掘進へ移行する。現時点では、約3カ月で目白通りを超える目標だ。大深度には発進立坑から約1,400mの地点で到達することになる。掘進スピードは、1カ月間で最大500m。



発進立坑。シールドマシン方向(左)と和光IC方向(右)


シールドマシン後方


 また、工事では約290万m3の掘削土砂が発生する。その掘削土砂を供用中の外環道本線上に設置した延長約5.5kmのベルトコンベアで仮置き場へ運搬するという施工の効率化および環境負荷の低減策にも取り組んでいる。(関連記事「外環道トンネル新設工事の掘削土を5.5kmにおよぶ長大コンベヤで搬出」をご参照ください)


東名JCT側は約700m掘進完了

 東名JCT側からの掘進延長約9kmの工事では、2017年2月にシールドマシン2機が発進した。南行トンネルを鹿島・前田・三井住友・鉄建・西武JV(NEXCO東日本発注)、北行トンネルを大林・西松・戸田・佐藤・銭高JV(NEXCO中日本発注)が施工して、現在は発進立坑から約700mの地点に到達している。


発進式には約190人が参加

 マシンの名称は「グリルド」と「カラッキィー」に

 発進式には石井啓一国土交通大臣や小池百合子東京都知事をはじめ地元および工事関係者など約190人が参加した。主催者を代表して挨拶を行った石井大臣は「外環道が環状道路としての機能を最大限発揮できるように、湾岸部に接続する東名高速以南の計画の具体化も進めていく」と述べた。式典では、地元の小学校で募集したシールドマシンの名称発表も行われ、南行が「グリルド」、北行が「カラッキィー」と決定した。続いて、来賓・施工者・命名者など24人によりシールドマシン発進スイッチのボタンが押された。



命名者には記念品とパネルが贈られた/マシン側面に張られたイラストと名称


発進スイッチのボタンが押されると、回転を始めるカッターヘッドの様子がモニターに映し出された


 式典後、石井大臣と小池知事は発進立坑とシールドマシンを視察。小池知事は取材陣に対して「渋滞の解消や防災の点で活躍が期待でき、開通が待ち望まれる。また、東京都にとって物流という観点からも国際競争力を増すことが期待される」と語った。



現場を視察する石井大臣と小池知事

(2019年1月30日掲載 大柴功治)