公開日:2023.05.08
山形県が事業を進める主要地方道山形山寺線の天童市大字荒谷地内の下を走る道路との交差箇所直上に建設されている支間長13.5mのボックスカルバートと、前後の盛り土部の継ぎ目にジャパンコンステックの可撓性踏掛版が使われている。地震時の段差発生を最小限に抑え、緊急輸送道路として使用できなくなることを未然に防ぐことが狙いだ。
施工箇所を下から望む(井手迫瑞樹撮影、以下同)
可撓性踏掛版は両継ぎ目とも、約7mの延長、8.16mの幅員で使用された。7mの延長に予め制作していた鋼製六角パネル(h=20mm)を路盤上に敷き詰め、左右や延長の調整を行い、パネル同士は専用のかしめ機でつなぎ、その後、アンカーボルト(φ6×60@540×5列)を打ち込み、作業を完了した。施工は3月26日に山形市側、27日に天童市側をそれそれ数時間で完了させた。
予め製作していた鋼製六角パネルを敷き詰めていく
はみ出た部分はラインに沿って切断して合わせる(左)/専用かしめ機を使ってかしめる(中、右)
アンカーボルトの削孔および設置状況
従来はボックスカルバートや橋梁との接続部に段差を抑止するためのL型アングル材を付けたり、接続部付近の強度を上げるための樹脂モルタルを打設しているが、今回は「カルバートと盛土部を跨いで設置されており、鋼製六角パネルが載る現在の路盤の上にさらに300mmの上層路盤が設置され、さらにその上に舗装が舗設される」(ジャパンコンステック・稲葉社長)ことから、そうした工程を省略した。(井手迫瑞樹)
舗設前の可撓性踏掛版設置完了状況 3月26日に山形市側、27日に天童市側をそれそれ数時間で完了させた