道路構造物ジャーナルNET

塗膜の成分調査、循環式エコクリーンブラスト工法による既設塗膜の剥離を行う技術なども有する

安保塗装 安曇野市内に大規模なブラストが施工できる新工場を稼働

公開日:2022.03.30

安保塗装(本店:長野県松本市)は昨年10月、同県安曇野市に安曇野本社を開設すると共に、新たに各種塗料と各種塗装用機械を格納し、機械整備ができる倉庫、大規模なブラストが施工できる塗装工場からなる新工場を稼働させている。同社は通常の鋼橋も含めた鋼構造物の現場防食(塗装、アーク溶射、フレーム溶射)、既存塗膜の成分調査、循環式エコクリーンブラスト工法による既設塗膜の剥離を行う技術も有しており、新たに工場塗装にも分野を広げたことで、現在約7億円の売上げを着実に伸ばしていく方針だ。(井手迫瑞樹)

安曇野本社(昼間/夜間)

大型鋼構造ブロックを運搬する低床トレーラーも進入可能
 ブラスト専用の建屋も導入

 同社は、安曇野市内に1,500坪の土地と建屋を購入して新社屋と工場を建設した。同地は元々石材工場であったため、建屋のレベリングは良く、塗装工場の出入り口も高さ4.3m×幅7.6mあり、大型鋼構造ブロックを運搬する低床トレーラーが入ることができるようになっている。塗装工場はW=16.7m×L=36m×H=7.3mで、2.9tの天井クレーンが2機設備されており、大規模な工場塗装がスムーズに施工可能だ。さらに工場内にはブラスト専用の建屋(W=5m、L=14m、H=3.7m)があり、比較的大規模な鋼部材のブラストも行うことが出来る。また、同社は低濃度PCBの収集運搬と積替保管の資格を持ち、松本市内に保管箇所も有しているため、撤去した鋼構造物の塗膜除去も同工場内で行い、運搬、保管、処分まで一気通貫で施工できる。

広い塗装工場内/天井クレーンも設備


出入口は高さ4.3m×幅7.6mで、大型鋼構造物を運搬する低床トレーラーが進入できる

ブラスト建屋(左、中)とそれに使うブラスト機(右)

ブラスト機材などを格納、整備する工場もある/400坪の保管ヤード/16tフォークリフト

 塗装ヤードは90坪、製品保管ヤードは400坪弱あり、一定規模の鋼構造物なら保管して施工できる。また、前身の石材工場から買い取った16tフォークリフトを使って運搬できるため、工場・ヤード間もスムーズな部材運搬が可能だ。

 同社の安保充彦社長は、新工場の建設について「以前から自社保有する工場で工場塗装を行いたい希望は有していた。新工場の建設により鋼桁のみならず様々な鋼構造物のオファーが舞い込んでいる。07年に社長就任以来、懇意にしていた大手ファブの工場撤退など逆境もあったが、地元のファブやゼネコンの得意先を増やし、ファブの工場内部での塗装工事主体から現場工事主体へと脱皮し、塗装のみならず溶射により支承防錆や塗膜成分調査、循環式エコクリーンブラストの技術導入や機械への投資などを行い着実に業績は伸びている。今後は自社工場での施工を増やすと共に、IH式塗膜剥離機の導入予定もあり、人材を拡充し、循環式エコクリーンブラスト工法、剥離剤を使用した工法を含め様々な塗膜剥離工法を現場のみならず、自社工場持ち込み施工も含め、塗膜除去・塗替えなどの分野を拡大し、売上・利益とも伸ばしていきたい」と語っている。

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