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無機系接着剤のロス量は従来比約50~80%、有機系接着剤のロス量は従来比約15~30%を5%程度にすることが可能

トラスト 作業者の施工不良を低減し、接着剤のロス率を大幅に減らす、あと施工アンカー『イージープラグ』を開発

公開日:2022.02.02

 トラストは、接着系あと施工アンカーの充填施工において、施工不良を低減し、注入する接着剤ロス量の削減を可能にする「イージープラグ」を開発、販売を開始した。対応可能な接着剤注入方法はカードリッジ型無機系と有機系の二種類である。注入用ノズルホースに適正な注入量を確認できるようにホースにマーキングを行い、(算定計算https://anchor-tools.jp/calculation/program/resin.html)接着剤を注入した際に押し出されることで、接着剤注入状況を確認することができるもので、無機系接着剤のロス量は従来比約50~80%、有機系接着剤のロス量は従来比約15~30%(材料により異なる)を5%程度にすることが可能。ロス量を大幅に削減させることで、作業効率も向上させることができ、さらに接着缶の空体も少なくなるため、廃棄物の削減にも寄与できる。

 

 従来、接着系あと施工アンカーを施工する際、接着剤の注入はホースを内部に挿入して目分量で注入していた。そのため、接着剤注入後、鉄筋を挿入すると1か所当たりのロス率が15~80%に達し、接着剤を無駄にする状況を招いていた。また、上向き注入に際してはダレを生じるなどの課題も有していた。

 「イージープラグ」はプラグ本体と接着剤を漏出させないために装着しているゴムパッキン、接着剤注入時の延長ホースとの接続に使うコネクタで構成されている。これをホースとつなぐことで使用するもの。ホースに赤い充填完了の目印、さらに離れた個所に青いプラグ挿入確認の目印をつける。赤い目印は、これが孔とコンクリート表面との境目に達した時に充填完了した目安となる。青い目印はプラグ先端と目印間がちょうど穿孔深さと同じになるような距離に付けることで、施工の際、これが孔とコンクリート表面との境目になるよう配置する。
コネクタはカートリッジ型・有機系、無機系の両接着剤に対応できるようφ14㎜タイプとφ18㎜タイプの2種類を用意している。さらにプラグのφは26~58㎜まで4mm刻みで揃えており、穿孔径範囲は32-36mm~65-68mmまで対応可能。1種類のプラグで複数の穿孔径に対して適応できる。


イージープラグの概要/プラグ形状とホース交換コネクタ

無機系および有機系樹脂材による施工状況


穿孔径適応範囲

 ゴムパッキンは横向きや下向きはもちろん、上向きで施工する際にでもずれ落ちることを防ぎ、接着の漏出を防ぐことができるようになっている。即ち、孔径より少し大きめに作っており、挿入する際はゴムパッキンの縁が上向きになるような形で入っていき、最初の10~20mmの引き出しの際や、注入の際は、縁が下向きになり栓をするような形状となり漏出を防いでいる。


施工フロー図/上向き注入状況

 赤い目印が孔外面に出て注入を終えた後は接合鉄筋を挿入し、あふれた接着剤をふき取って施工を完了する。
イージープラグは接着剤の流動性さえ保たれていれば1つのプラグを現場で繰り返し使うことができる。施工完了後もきれいに残材を拭き取り、ゴムパッキンの損傷が生じていなければ、引き続いて別の現場で用いることができる。

 材料価格は10個入りで6,500円(税別)。

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