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橋台背面部の段差抑制防止工 急激な段差の発生を抑制

国道366号新豆搗橋でジャパンコンステックの可撓性踏掛版を施工

公開日:2021.08.25

 愛知県知多建設事務所が管理する国道366号新豆搗橋で、橋台背面部の段差抑制防止工としてジャパンコンステックの可撓性踏掛版が採用されている。同踏掛版は橋台やボックスカルバート等の構造物と土工部の境界に、ヘキサロックパネル(鋼製六角パネル)とアスファルト混合物の複合体(補強したアスファルト舗装版)で可撓性の踏掛版を構築する工法。橋の地震応答や地盤の流動化による地盤変位等が生じた場合、変位に追従して変形することで路面の勾配をなだらかに形成させ、急激な段差の発生を抑制し、通行機能が確保できるものだ。

盛土区間は地盤の変状が進行
 構造物と盛土の境界面で交通に支障となる段差が生じる可能性も

 新豆搗橋は、国道366号の知多郡東浦町石浜において、豆搗川を跨ぐ個所に架かる橋長25.6mの鋼単純4主合成鈑桁橋で1986年3月に供用された。知多半島の工業地帯を縦貫する道路として、大型車交通量が多く見受けられる。一方で、橋梁が設置されているエリアは田園地帯で地盤が軟弱であり、同橋についても鋼管杭基礎を用いておりその杭長は最大25mに達している。一方で盛土区間は地盤の変状が進行しており、長期的には橋梁やカルバートなど構造物と盛土の境界面で交通に支障となる段差が生じる可能性が高い。それを抑制するため、実績のあるジャパンコンステックの可撓性踏掛版を採用した。

 

パネル同士は端部を油圧機械でカシメるだけで繋げられる
 可撓性踏掛版は柔構造 有事の段差変状を抑制し通行機能が確保

今回施工するエリアは、同橋のA1、A2橋台背面のみならず、隣接する左岸側(北側)カルバートと右岸側(南側)カルバートの対面2車線合計約287.3㎡である。構造物上面に設置するケースは少ないが、10m以内の距離と極めて近接していることから、それを跨ぐ形で可撓性踏掛版による段差抑制工を実施した。

施工範囲(図はジャパンコンステック提供、以下同)

取付詳細平面図および同断面図

鋼製L型アングルをオールアンカーで留める(井手迫瑞樹撮影、以下同)
 施工はまず、既設盛土部分を路盤まで掘削する。次いで、橋台あるいはカルバートボックスに鋼製L型アングルをオールアンカーで留める。次いで主材となるヘキサロックパネルを配置する。

ヘキサロックパネルの配置
 ヘキサロックパネルは1枚当たり約1㎡(道路軸方向990mm×幅員方向1,026mm)であるが、これを道路軸方向に予め5枚つないだ形で現場に搬入し、幅員方向1車線につき4枚程度配置する。パネル同士は端部を油圧機械でカシメるだけで良いため、接合に伴うラップは発生せず、無駄なく使用できる。パネルを配置した後は、L型アングルとヘキサロックパネルを一体化させるため、鋼材との接着力に優れるアクリル系の樹脂に珪砂を混ぜたモルタルを約100mm幅ラップするように打設する。最後に68mm厚に路盤代わりとなるアスファルト混合物を舗設してヘキサロックを埋めて、さらに基層および表層を施工して、完成となる。可撓性踏掛版は柔構造であるため、地震などが起きても橋台本体に影響を与えることはなく、それでいて境界面の変状がなだらかであるため、有事の段差変状を抑制し通行機能が確保できる。

ヘキサロックパネル同士はカシメて繋ぐ/樹脂モルタルの打設

アスファルト混合物の舗設/完了状況

 1日当たり1パーティーで40~50㎡の施工が可能。既に愛知県内で41件、国内全体で380件の実績を有しており、同社では施工代理店を募ることでより一層の工法の普及を図っていく方針だ。

 元請は髙木建設。

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