ケイ酸塩系表面含浸材『シリケードガード』やシラン系表面含浸材『ニュースパンガード』を先端のローラーで塗布
ショーボンド建設 世界初の表面含浸材塗布用ドローン『エアワーカー1号』を開発
ショーボンド建設は、世界で初めて表面含浸材塗布用ドローン『エアワーカー1号』を開発している。高さ1.8m×幅1.5m、重量15㎏のドローン(写真)を飛ばし、ケイ酸塩系表面含浸材『シリケードガード』やシラン系表面含浸材『ニュースパンガード』を先端のローラー表面のスポンジに浸みこませて、ドローンで接近して半ば押し付けながら塗布するもの。現在はドローン中央に置かれたタンクから圧送してコンクリート表面に塗布する手法を採っているが、完成形態では電源、材料共にリモコンのような形でコードにつなぎ、配電・圧送する方式とし、より長時間・大きな面積の塗布を行えるようにすることを目指している。施工対象はハイピアを有する長大橋の橋脚や桁下面など。塗布する表面含浸材は従来、無色透明であったが、青色の顔料を加えることで塗装した箇所がわかるようにした。なおこの顔料は紫外線により最短で1日、長くとも3日程度で消えるもので、コンクリートの改質性能には影響を与えない。
エアワーカー1号
遠隔操作用カメラ/距離センサ
同社は2年前から同機の開発に着手した。開発当初は、非GPS環境下での飛行安定性、側面のアプローチおよび施工、天井面からの離脱などの課題があった。しかし。距離センサーを開発し、ドローンの左右両端が構造物側面に対して等距離になるよう(ドローンが斜に接触しないよう)に制御するシステムを組み込んだり、接触時に後部がせりあがらない様に押し付け用のプロペラを増やしたりして対処した。また遠隔からの操作がしやすくなるようにカメラを搭載し、施工効率の向上を図るため塗布用ローラーの幅広化も図っている。
3月13~15日に幕張メッセで開催されるジャパン・ドローン2019に出展予定だ。
飛行状況(側面/天井面)
塗布状況