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架設長は全長149.25m

川崎市殿町羽田空港連絡橋 河川内 最終送出しが開始

 川崎市が建設を進める殿町羽田空港連絡橋(橋長674m、3径間連続鋼床版箱桁+2径間連続鋼鈑桁)の右岸側(殿町側)の最終桁送出しが12月16日から始まった。P2橋脚からP2-P3の中間ジョイント部間104mの桁長を送り出すもので、送出し延長は149.25mに達する。最終回(3回目)となる今回は、12月16日~来年1月中旬にかけて66.1m送り出す。


最終桁送出し状況
(五洋建設・日立造船・不動テトラ・横河ブリッジ・本間組・高田機工JV提供、以下注釈なきは同)

 送り出す桁の鋼重は全部で約1,020t。それに加えて約76.9mの長さを有する手延べ桁が約150tの重量を有する。通常手延べ桁は、本桁の先端に継ぐ形で配置されるが、今回は本桁の上に箱状の脚を設置し、その上に手延べ桁を設置している。送出し延長149.25mという長さで生じるたわみに対応するための対応策である。

 第1回目は、殿町側ヤードで54m分の桁の地組を行い、A1上にダブルツインジャッキ4台を配置した送出し装置を配置し、A1~P1間には仮橋のような設備を設け、本桁との間に台車を配置した。さらには河川堤防手前のベント(KB1)にエンドレス滑り装置を配置し、8月4~8日の5日間かけて、A1~P1中間部からP2までの間47.25mを送出した。

①第1回桁地組立状況図


②第1回桁送出し完了状況および第2回桁地組立て状況図


第1回架設状況写真(下2枚は左が台車、右が桁送出し装置の運用状況)(全て井手迫瑞樹撮影)

 次いで、8月19日から3か月間、残る約50mの桁を地組するとともに、桁架設上、必要なくなったKB1を撤去し、河川内の生態系保持空間外に配置されたベントであるB1上部にエンドレス滑り装置を配置。地組完了後、11月24~28日の5日間かけて、さらに35.9mの長さを送出した。鋼重の増加に伴い、桁送出し装置は、P1とP2の2か所に設置され、台車はP1-P2間と、A1-P1間の2か所に配置して施工した。最終局面においてはB1ベント部に到達するため、その直前にベント上層と設備を撤去し下層部に桁送出し装置を配置(P1上の装置は外す)して本桁の荷重を受けた。


③第2回桁送出し完了状況図

第2回桁送出し状況写真

 3回目で最終となる今回は、残る66.1mの長さを送り出す。送出しと並行してP3側もトラベラークレーンによる張出し架設を進めており、16日には全10ブロックの架設を完了した。張出し架設部の先端にはエンドレス滑り装置がついている。桁架設によって生じたたわみは、手延べ桁のトラス部付け根に配置された手延べ機先端高さ調整装置で解消できるため、鋼桁接合部での降下は必要ない。P2側ではジャッキダウンが必要となるが、これも90㎝程度に極小化することができる予定だ。

張出し架設状況図


④第3回桁送出し完了予定図

KB1上の桁送出し装置/
手延べ機先端高さ調整装置(中央の青いジャッキ)(井手迫瑞樹撮影)

エンドレス滑り装置/アングルを付けた緩衝材(井手迫瑞樹撮影)

 施工に際しては、橋長や縦断線形から桁断面が大きく変化しているため受点を考慮し、移動の際の緩衝材にアングルを設けて、スムーズに動くように工夫を凝らしていた。

12月17日の架設状況(渡河部)(井手迫瑞樹撮影)

 元請は、五洋建設・日立造船・不動テトラ・横河ブリッジ・本間組・高田機工JV。架設一次下請けはトーヨーテクニカ、オックスジャッキ。
(2020年12月21日掲載。井手迫瑞樹)