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鋼床版はSFRC補強、RC床版には複合床版防水工法を採用

阪神高速 3号神戸線(湊川~京橋間)を終日通行止めしてリニューアル

 阪神高速道路は24日、阪神高速道路3号神戸線(湊川~京橋間)の上下線約6.3kmを10日間(5月24日4時~6月3日6時)終日通行止めして行っているリニューアル工事の現場を公開した。同路線は、単純PCTおよび鋼床版箱桁などを主とした上部構造で、柳原~京橋間は1966年、湊川~柳原間は1968年供用といずれも供用から50年以上経過している。また、前回2009年に行ったリフレッシュ工事から10年が経過しており、舗装やジョイントの劣化が生じていることから、舗装の打替えを同区間の本線部全て合計約10万㎡施工し、鋼床版部のSFRC補強を約14,000㎡、RC床版部の複合床版防水工を72,000㎡それぞれ施工する。ジョイントの交換は136レーンで施工する。またジョイントレス化も36レーンで施工する予定だ。


ジョイントの撤去工

 今回の区間は1日交通量10万台を超える重交通路線であり、大型車混入率も3~4割に達する。一方でRC床版厚は150~180mmと薄く、以前に鋼板を下面接着する補強を施している。鋼床版部は12mm厚のUリブ床版であり「疲労による亀裂が出ている可能性もある」(同社)。

 加えて、病院や住宅が近接している区間もあり、そうした個所では工事騒音の対策も必須だ。

全面通行止め下での施工/RC床版上の舗装切削状況

 RC床版に関しては、鋼板接着の効果もあり大きな損傷は見受けられないが、長期的に上面から供給される水などを原因とした劣化が生じる可能性があるため、従来の防水よりグレードの高い複合床版防水工法を採用した。コンクリートの生じたひび割れに浸透する樹脂により一次防水し、なおかつ上面にアスファルト加熱塗膜防水を施工する工法(『ハードフレッシュ工法』)と、同様の一次、二次防水の間に不陸修正を目的としたプライマーを塗布する工法(『HI-SPECシール工法』)を採用し、RC床版の長寿命化を図る。

 鋼床版については舗装の基層部分(45mm)にSFRCを打設することにより補強することで、疲労耐久性を向上させる。補強前には鋼床版上を調査して、デッキプレート貫通亀裂などが発生していないか調査し、発生している個所はストップホールなどで対応した上で、個別の補修を行う。健全部はショットブラストなどで表面を研掃し、付着性を高めるため接着樹脂を塗布した上でSFRCを打設し、防水工を施工、表層(排水性舗装、35mm)を敷設する。


 舗装やジョイントの撤去にあたっては通常の手斫りなどの工法では、大きな打撃音が発生する。そのため特に静粛性を求められる病院や住宅などの隣接区間については、鋼床版上の舗装撤去はIH(電磁誘導加熱)式舗装撤去工法、ジョイント撤去はSJS(サイレントジョイントスライス)工法を用いることで、騒音を抑制する。ジョイントの連結は床版連結を4レーン、PC鋼棒による連結(1主桁当たり4本のPC鋼棒を用いて両側の桁を連結する)と埋設ジョイントを組み合わせた工法を32レーンで採用する予定だ。


 元請は舗装(床版含む)が世紀東急工業、大成ロテック、鹿島道路。ジョイント補修(取替含む)がスバル興業。

(写真・文=井手迫瑞樹、2019年5月27日掲載、詳細は6月中旬に掲載予定です)