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河口湖大橋補修工事で初適用

日本鋼構造物循環式ブラスト技術協会・日綜産業 足場上に循環式ブラスト設備を設置して施工する工法を共同開発

公開日:2023.11.01

 日本鋼構造物循環式ブラスト技術協会(略称・JSCB、代表理事=山田博文・ヤマダインフラテクノス社長)と日綜産業(小野大社長)は、鋼橋の旧塗膜除去などに用いる「循環式ブラスト工法」のプラント設備をシステム吊足場「クイックデッキ」上に直接搭載して施工する工法を共同で開発。現在、山梨県の河口湖大橋の補修工事に初適用され、作業性向上、工期短縮に威力を発揮している。
 橋梁のブラスト工事は従来、コンプレッサや発電機などの設備を4tトラックに積載して本線上を規制するか、橋梁端部に設置する方式で行っていた。
 新システムは、セパレーターやホッパータンクなどのプラント装置をクイックデッキ上の施工エリアに搭載するもの。クイックデッキの強度計算や施工手順、積載機械の小型化を図るとともに、綿密な施工条件の検討・工夫を行って実現した。


ブラスト設備を搭載したクイックデッキの設置状況

 初適用中の現場は、山梨県発注の「(一)富士河口湖富士線河口湖大橋補修工事(一部債務)(特例)」で、1971年に竣工した河口湖の湖上を横断する橋長500mの5径間連続鋼箱桁橋。主な工事は鋼桁補修工、塗装補修工など。工期は2023年1月31日~2024年3月15日。受注者はタカムラ建設、施工はライブ・レットなどが担当している。
 現場は日本有数の観光地のため特記仕様として、7月20日~8月末まで交通規制ができなかったが、期間中も作業ができたことから当初計画より、10%の工期短縮を実現するとともに、作業員の安全性の確保もできているという。
 山田代表理事(右写真)は「足場上にブラスト装置を積載したのは初めて。作業効率が向上するとともに、より安全な作業を実現できる。今後も積極的に採用を検討していく。システムの汎用性をさらに拡大するため、積載する装置のコンパクト化、搬入方法の簡便化に向けた装置の改良も進めていく」と述べた。
 両者では今後、インフラ鋼構造物の長寿命化対策での環境調和、作業環境の向上を図る新製品開発を進めていく。
(文・佐藤岳彦)

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