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定時社員総会を開催 同協会業績表彰の発表も行う

日本鋼構造協会 新3カ年計画の最重要課題はカーボンニュートラルへの取組み

公開日:2023.06.29

 日本鋼構造協会(緑川光正会長 右肩写真)は28日、東京ドームホテルで2023年度定時社員総会を開催した。2022年度事業報告・決算などの議案承認後には、今年度から始まる第10次中期3カ年計画(2023~2025年度)の説明を行った。同計画では重点戦略として、①カーボンニュートラルを踏まえた新たな技術戦略の具現化、②国土強靭化、生産性向上、海外発信に関わる取組みの加速、③未来を担う若手の育成に関わる施策の戦略的推進――の3点を設定。特に、カーボンニュートラルへの取組みを最重要課題とし、環境面での優位性を「鋼構造の新たな魅力」として位置づけ、脱炭素・循環型社会の実現に向けた課題に取り組んでいく。緑川会長は、総会後の懇親会冒頭の挨拶で同取組みに対して、「皆で頭を絞って、さまざまな対応を考えていかなければならない」と述べた。さらに若手技術者の育成について、「インフラ分野も人材不足でこのままではインフラの維持が困難になる。若い人たちに鋼構造の分野に入ってきてもらい、力を発揮できるようにしていきたい」と語った。
 総会では2023年度同協会業績表彰の発表も行われた。業績賞4件、論文賞2件のうち土木分野に関するものでは、論文賞で「薄層モルタルとスタッド間隔がプレキャスト床版を適用した合成桁の鋼桁-床版間の合成作用に与える影響に関する実験的研究」が受賞した。論文著者(受賞者)は、浅野貴弘氏(西日本高速道路)、浅野文佳氏(宮地エンジニアリング)、山口隆司氏(大阪公立大学大学院教授)、石田健人氏(大阪公立大学大学院)、松本崇志氏(建設技術研究所)。表彰式および受賞記念講演は11月開催の「鋼構造シンポジウム2023」で行われる予定。
 総会後には今総会で名誉会員に推挙された、児島一雄氏(鹿島建設顧問)、斎藤保氏(IHI相談役)、奈良敬氏(大阪大学・岐阜大学名誉教授)、藤野陽三氏(城西大学学長/東京大学・横浜国立大学名誉教授)(五十音順)4人の推挙式が実施された。


総会の様子

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