掘削状況をスマホ1台で3Dデータ化
ジオ・サーチ 掘削工事を効率化するアプリ「ちかデジ」を展開
ジオ・サーチは、試掘および掘削工事を効率化する掘削状況3D管理アプリ「ちかデジ」(NETIS:KT-220240-A)の販売促進を図っている。同アプリは、掘削箇所をスマートフォンやタブレットで動画撮影して専用のクラウド上のWEBアプリにアップロードするだけで、管路などの埋設物を含めた掘削状況を3Dデジタルデータ化できるもの。同社では、これまで「しくつ君」の名称で展開していたが、掘削工事全般に活用可能であることから4月に「ちかデジ」に名称変更を行った。
掘削工事では、掘削状況の全体把握が困難、人為的記録ミスによる写真と記録の相違、出来形管理の時間と労力の増加、不明確な記録管理による試掘の重複などが課題となっている。同アプリは撮影した動画が1日で3Dデジタルデータ化され、掘削状況の全体把握ができるほか、平面図に加えて指定位置での断面図生成や、埋設物の深さ・離隔などの正確な計測、撮影端末に基づく位置情報や日時の管理が可能であることから、これまでの課題を解決できるものとなっている。
「ちかデジ」の概要
3Dデジタルデータ化された掘削箇所。埋設物の深さ・離隔などの計測も可能だ(右写真)
本アプリは、クラウドを活用していることから、専用のアプリケーションを端末にインストールする必要がなく、3DデジタルデータはPDFで提供されるので通常のPDFリーダーで利用できることも特徴となっている。
3Dデジタルデータ化のためには掘削箇所全体を動画撮影する必要があるが、その時間は3分程度でアップロードまで含めて5分程度という短時間で現場での作業は完了するという。夜間工事でもバルーンライトなどで光源が確保されていれば動画の3Dデジタルデータ化は可能だ。また、新たに敷設された埋設物の3D化も行えるため、掘削工事の出来形管理や維持管理にも役立てることができる。
新たに敷設された埋設物のほか、輻輳している埋設物の3D化もできる
成果品は基本の3Dデータ(PDF)に加え、平面図や断面図、埋設物の3Dモデリング(CAD)、別途測量で得た座標を付与し、加工することで2D図面(CAD)との統合が可能になる点群データ(LAS)や、掘削状況を現地で再現するARなどが用意されている。また、同社の「地上・地下インフラ3Dマップ」と組み合わせることで、より広範囲で高精度な地下3D情報化することが可能となる。
基本価格はアプリライセンス料が年間90,000円~(1ライセンス:別途諸経費10%)で、基本の3Dデータ(PDF)+点群データ(LAS ※希望者のみ提供)は1箇所につき12,000円(別途諸経費10%)となっている。