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有資格者は64,000人以上、認証製品は1,500品番以上に達する

日本建設あと施工アンカー協会 設立30周年記念式典を開催

公開日:2023.06.16

 日本建設あと施工アンカー協会(安永裕信代表理事 右肩写真)は15日、東京・グランドプリンスホテル高輪で「設立30周年記念式典」を開催した。安永代表理事は挨拶で、「当協会は社団法人日本建築あと施工アンカー協会として建設大臣から設立が許可されて今年12月で30年を迎える。あと施工アンカーの設計および施工技術の向上を図り、安全性を確保することで良質な建築物の整備に貢献し、国民生活の向上に寄与することを目指して協会活動を開始した」と述べた。さらに、資格制度や製品認証制度の設立、発展を図り、現在では有資格者が64,000人以上、認証製品が1,500品番以上となっていることや、阪神淡路大震災や東日本大震災をはじめとした震災でのあと施工アンカーの被災状況の調査・公表、JRやURなどとの共同研究など、これまでの活動内容を紹介し、「先人たちに感謝しつつ、これからの30年に向けてさらなる発展と充実を図り、社会に貢献していきたい」と語った。
 式典では、塩見英之氏(国土交通省住宅局長)、丸山久一氏(長岡技術科学大学名誉教授)、尾崎猛美氏(ラムダ協会代表理事)が祝辞を述べ、資格認定制度および製品認証制度、技術者養成制度の設立と発展に尽力した5人に感謝状の贈呈を行った。感謝状が贈呈されたのは、岡田恒男氏(東京大学名誉教授)、田中礼治氏(東北工業大学名誉教授)、松崎育弘氏(東京理科大学名誉教授)、井上芳夫氏(INO建築構造研究室長)、細川洋治氏(細川建築構造研究室代表)。式典後には祝賀会を開催した。
 同協会の2023年3月末時点の会員数は、正会員172社、賛助会員9社、技術会員2名、特別会員34名となっている。


記念式典の様子と感謝状の贈呈。写真は東京大学名誉教授の岡田恒男氏

祝賀会

 記念式典に先立ち、第30回通常総会が開催された。安永代表理事は挨拶のなかで「昨今、あと施工アンカーは建築分野に限らず、土木分野や設備分野などで相当数が使用されている。そのため、「建築」から「建設」という名称にすることとした」と今年4月からの名称変更の理由を説明した。2022年度のあと施工アンカーの生産実績は、「金属拡張アンカーが2億1,000万本(前年比103.6%)、接着アンカーが1,780万本(同93.2%)、その他のアンカー類が4億4,000万本(同101%)」で、「あと施工アンカー市場全体では、数量では前年比101%と微増だが、金額ベースでは同108.8%と大きく増加した。金額の増加は鋼材価格の高騰などにより、各メーカーが値上げを行ったことが大きな理由と考えている」と報告を行った。
 2023年度は、登録あと施工アンカー基幹技能者、診断士の創設、あと施工アンカー積算基準(案)の公開などに取り組む。8月21日には、一橋大学で「2023年度技術講演会」を開催する。
 2023年3月末現在の有効資格保有者(重複合格者、失効者を除く)は、第2種あと施工アンカー施工士39,024人、特2種あと施工アンカー施工士2,196人、第1種あと施工アンカー施工士11,629人、あと施工アンカー技術管理士7,267人、あと施工アンカー主任技士3,235人、2021年度に新設されたあと施工アンカー注入式施工士407人、あと施工アンカー点検士427人で、合計64,185人となり、昨年度より3,787人増加した。

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