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年度内にもあみだ池筋~なにわ橋筋間の撤去が完了見込み

阪神高速 阿波座拡幅部鋼桁の桁撤去が進む

公開日:2022.11.02

 阪神高速道路は、13号東大阪線および1号環状線から神戸・天保山方面へ向かう交通の合流部である阿波座付近で、交通渋滞対策のため縦目地(ゴムジョイント)を設けて1車線拡幅した箇所の桁撤去、縦目地を解消する形での再架設を行う鋼桁修繕事業を行っている。事業延長はあみだ池筋からなにわ筋を超えて四ツ橋筋手前までの約600mで幅員2~2.5mの拡幅桁が対象だ。桁撤去、架設に先立ち、桁を支える鋼製橋脚、RC橋脚の梁の増設も行っている。橋脚についてはあみだ池筋からなにわ筋間までは対策を完了しており、なにわ筋以東については、RC橋脚部が概成、鋼製橋脚の対策を今後進めていく。
 桁については、あみだ池筋からなにわ筋間の撤去を進めており、年度内には搬出までを完了する見込みだ。また、同間の桁架設については年度明けぐらいから施工していく予定だ。


桁撤去状況①

 大型クレーンによる桁撤去は10月下旬から開始され、記者が取材したのは7回目の撤去に当たり、重量約33t、長さ約18m、幅員約2.5mの桁を撤去した。撤去に際しては、直下の側道などを規制して220tオールテレーンクレーン(以降、ATC)を用いて吊下ろした。拡幅桁以外の本線桁と歩道に挟まれた極めて狭いヤード(右写真)であるため、ATCのブーム長は約30m程伸ばし、ブーム角は約75°とほぼ立てた状態で運用した。施工は地切りして1m程拡幅桁を上げた後、60°ほど旋回させて一度下に降ろし、変位制限装置や排水樋などの付属設備を撤去した後に、再び吊り上げて、待機していた自走多軸台車に載せ、200m程離れた桁下の仮置きヤードに運んで行った。今回の現場は、施工環境から自走多軸台車を用いたが、通常は横引きの仮置き設備に直接降ろして、桁下に仮置きする形をとっている。今回(11月1日深夜)の施工は22時半からクレーンによる撤去を開始し、仮置きヤードへの搬入まで僅か2時間超で完了した。
 元請はIHIインフラシステム。下請は河内橋梁、平野クレーン工業、宇徳など。


桁撤去状況②(左2枚)/自走多軸台車に載せかえ

自走多軸台車による移動/仮置き架台上に降ろす

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