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日本橋区間地下化事業の現場を公開

首都高速道路 江戸橋出入口の橋桁撤去工事が進捗

公開日:2022.06.27

 首都高速道路は24日、日本橋区間地下化事業の「呉服橋・江戸橋出入口撤去工事」の現場を報道陣に公開した。本工事は、呉服橋と江戸橋の両出入口を廃止し、都心環状線と接続する橋梁の上部工と一部の橋脚を撤去するもの。両出入口は昨年5月に廃止され、現在、江戸橋出入口で上部工撤去作業が進められている。施工は、清水建設・JFEエンジニアリングJV。

 本工事では、江戸橋出入口の桁を入口側・出口側各4径間、橋脚を4基、呉服橋出入口の桁を同各5径間、橋脚3基をシールドトンネル工事前に撤去する。これは事業区間内を流れる日本橋川の河積阻害率を下げるためだ。トンネル掘削時に都心環状線の橋脚基礎が干渉する箇所があり、地下化が完了するまでは都心環状線を支持する新たな橋脚を構築する必要がある。その間、両出入口の橋脚が並立していると河積阻害率が上がることになるため、先行して両出入口の橋脚を撤去することとした。


呉服橋・江戸橋出入口撤去工事の概要/呉服橋・江戸橋出入口撤去理由(首都高速道路提供。注釈なき場合は以下、同)

 施工は足場設置後、高欄・床版撤去工、橋桁撤去工、橋脚撤去工の順番で実施する。高欄・床版撤去工では、路面切削後、高欄と床版をワイヤーソーにより切断し、25t吊ラフタークレーンで吊上げ撤去し、トレーラーで搬出する。最初の施工となった江戸橋入口(4005~4006橋脚間)では、高欄は1径間あたり8分割して橋軸方向約4m(重量約4t)のブロック、床版は橋軸方向約1.6m、橋軸直角方向約3.5m(重量約4t)のブロック(40分割)にして撤去を行った。


江戸橋入口(撮影:大柴功治。以下、=*)/江戸橋入口の高欄撤去と江戸橋出口の床版の撤去

 橋桁撤去は、1径間分の桁をジャッキと鋼棒で吊りながら両端部を切断して、桁を日本橋川上の台船に降下させる。台船上でブロック状に切断した後、そのブロックを陸上部の50t吊ラフタークレーンで吊上げ、トレーラーに積み込み搬出するという工程になっている。桁は2主箱桁で、1主桁ごとに降下を行っていく。作業は6月から開始し、江戸橋入口の1径間(4005~4006橋脚間)の桁撤去が完了し、一部だが空が見える状態となった。


江戸橋入口では1径間の桁撤去が完了し、空が見えている(撮影=*)

 公開当日は同出口(4006~4005橋脚間)の2主桁のうちの1本目である桁長約32m、桁幅約2.2m、桁高約2m、重量約35tの桁降下作業を実施していた。両側の架台上に30tジャッキを片側2基設置して、そのジャッキにより桁の荷重を支持しながら、約8mを3時間半程度かけて降下させるという(1サイクルの降下量は約50cm)。さらに、約5t/基の能力を有するウィンチを1基設置して、ワイヤーによる巻き上げで桁を支持することでジャッキのフェールセーフとして使用した。


降下架台と架台上のジャッキ設備(左2枚撮影=*)。右写真は江戸橋入口施工時のもの

 江戸橋出入口の最大縦断勾配は8%に達するが、降下は縦断がついたまま施工し、台船への降下時に水平調整を行うという。これは「勾配修正時に鋼棒が傾く恐れがあるため」(首都高速道路)である。
 台船は積載可能重量300tのものを用いており、1径間分(2主桁)を降下させた後、台船上で1主桁あたり6ブロックに分割して、搬出する。


桁降下作業(撮影=*)

降下作業完了(左写真撮影=*)

 本工事では、事業全体で撤去する橋梁の約1割を撤去することとなり、完了後には日本橋周辺の一部に青空が戻ってくる。


出入口撤去工事 完了後のイメージ(左2枚:呉服橋出入口の撤去前と撤去後/右2枚:江戸橋出入口の撤去前と撤去後)
※上のイメージは橋梁の撤去範囲のみ示したものであり、詳細は今後の検討、協議等により変更となる可能性があります。

 日本橋区間地下化事業の事業延長は、神田橋JCT~江戸橋JCT間の1.8km。このうち、トンネル構造が1.1km、高架構造が0.4km、擁壁構造が0.3kmとなっている。日本橋地区などの再開発とも連携し、街づくりと一体となって更新事業を進めていく。

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