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トンネル補強工事は4チューブ、高性能床版防水工は約90橋予定

NEXCO東日本 2022年度の床版取替工事は28橋を予定

公開日:2022.04.28

 東日本高速道路(小畠徹社長、右肩写真)は27日、本社で定例会見を開催し、2022年度高速道路リニューアルプロジェクトの工事予定などを説明した。
 今年度に予定されている大規模更新工事は、床版取替工事が28橋、トンネル補強工事(インバート設置工)が4チューブとなっている。大規模修繕工事では、高性能床版防水工約90橋、切土のり面修繕(硬岩質地山撤去)1箇所、盛土のり面修繕(浸透水排除対策等)約70箇所、のり面排水施設修繕(跳水対策等)約180箇所が予定されている。


2022年度実施予定の大規模修繕工事

 2021~2025年度の同社中期経営計画では約200橋の床版取替工事、約50箇所のトンネル修繕工事を実施することになっている。リニューアルプロジェクトを着実に推進していくための取り組みについての記者の質問に対して、髙橋知道取締役は「発注できる工事を増やすためには、先手先手で設計量を確保していくことが重要であり、現時点ではほぼ十分な量が確保されていると考えている」との見解を示した。施工者が受注、施工しやすい発注とするために、業界団体と意見交換をしながら発注単位を決めていることや、継続契約方式のような長期にわたって工事の見通しが立てやすい発注方式を積極的に採用していることも挙げて、「今後も発注方式の工夫をしていきたい」と述べた。さらに、とくに都市部では大規模な交通規制をともなう工事となることから、関係機関との円滑な調整が重要になり精力的に進めていきたいとした。


定例会見に出席した、小畠徹代表取締役社長(中央)、髙橋知道取締役兼常務執行役員 管理事業本部長(左側)、大庭繁美取締役兼常務執行役員 サービスエリア事業本部長(右側)

 3月16日に発生した福島県沖を震源とした地震の対応状況についても説明が行われた。地震発生後の通行止めは管内で約830km、被災状況は路面損傷79箇所、橋梁損傷(ジョイント部)21箇所、土工・擁壁14箇所、施設・付属物69箇所におよんだ。地震発生から応急復旧完了までに延べ約1,000人・日規模の体制で対応した結果、発生から15時間54分後には東北道全線、36時間24分後には常磐道全線で通行止め解除を果たしている。


通行止め区間と主な被災箇所/主な被災箇所の応急復旧状況

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