道路構造物ジャーナルNET

関西経済発展に不可欠な広域ネットワークの整備に努める

阪神高速 吉田社長会見「100年先も安全・安心・快適に利用」

公開日:2022.04.06

 阪神高速道路(吉田光市社長、右肩写真)は4月5日、大阪市内の本社で社長記者会見を開き、「大阪都市再生環状道路など、関西経済発展に不可欠な広域ネットワークの整備に努めており、一昨年の大和川全線開通など着実に進展しているところだ。100年先も安全・安心・快適に利用いただけるサステイナブルな高速道路ネットワークの構築に向け、構造物の長寿命化につながる大規模改修工事などに、今後も力を入れていきたい」と抱負を語った。

世界でも例を見ない14号松原線喜連瓜破付近の橋梁架け替え
 交通量は回復基調、下半期はコロナ禍前の水準を上回る

 交通ネットワークの整備状況としては、現在整備を進めている淀川左岸線(2期)、淀川左岸線延伸部、大阪湾岸道路西伸部の各工事進捗を説明。大規模改修工事については、14号松原線喜連瓜破付近の橋梁架け替え工事、16号大阪港線阿波座付近の縦目地撤去工事、3号神戸線(摩耶~芦屋)リニューアル工事などを紹介した。
 特に14号松原線喜連瓜破付近の橋梁架け替え工事については「工事現場は市街地で、対象区間の下にある一般道は、たとえば長居公園通りで1日に3万台強という交通量だ。この交通を妨げないよう仮設の迂回路は設置せず、高速道路の通行止めによる工事を行う。こうした形式の工事は国内初、世界でも例を見ないものになるのでは」と力説した。工事によって生じる3年間の通行止め期間中の高速料金については、「高速道路で迂回ルートを使った場合でも、料金が上回ることのないようにする。また、迂回時にいったん一般道に降りたあと、再び高速道路に乗る場合の乗り継ぎなどにも対応する。特設サイトでこうした情報を積極的に発信していきたい」と話していた。


14号松原線喜連瓜破付近の橋梁架け替え工事 通行止めの概要とう回について(阪神高速道路HPより)

 交通量は回復基調にある。2021年度においては、上半期がコロナ禍前2019年度比で約1割減少したが、下半期は日平均で70万3000台余りとなり、同年度比100.6%となった。直近の3月の交通量は同じく日平均で72万7000台余りで、通年では同年度比96.3%となっている。利用用途別ではコロナ禍以降、物流を担う旧大型車は継続的に伸びている。トラック・ライトバンも増加傾向にあり、乗用車は早朝の利用が増えているもようだ。

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