阪神高速道路と共同研究開発
日本鋳造 損傷制御型変位抑制装置「DCストッパー®」の基本的な開発を完了
公開日:2022.03.01
日本鋳造は2月28日、阪神高速道路とともに共同研究開発を実施していた損傷制御型変位抑制装置「DCストッパーⓇ」の基本的な開発が完了したことを発表した。
同製品は、既設橋の支点部の耐震補強に使用する水平力分担装置で、本体部材には日本鋳造が独自に開発した高じん性鋳鋼の技術を用いている。高じん性鋳鋼は、一般的な溶接構造用鋳鋼と比較して、材料強度が低いとともに伸び性能に優れているため、DCストッパーⓇの本体部材に用いることで、DCストッパーⓇ本体部材と本体取付け部材の保有耐力の階層化をより明確に実現した。本製品は地震による上部構造に作用する水平力に対して確実に、かつ粘り強く抵抗するので、既設支承の近傍に追加設置することにより、大規模地震発生時に既設支承を守り、路面に大きな段差が生じることを防ぐことができる。
同製品は日本鋳造と阪神高速道路との登録商標で、2021年7月には両社共同で特許を取得している。
DCストッパーⓇの既設橋への設置イメージ/DCストッパーⓇ本体部材
高じん性鋳鋼と溶接構造用鋳鋼の材料引張試験結果/DCストッパーⓇの変形イメージと荷重-変位関係