国土交通省　本省にインフラDXルームを開設

　国土交通省は12日、本省に「インフラDXルーム」を開設した。同省では、データとデジタル技術を活用し、非接触・リモート型の働き方への転換と抜本的な生産性や安全性向上を図るためにインフラ分野のDX（デジタル・トランスフォーメーション）を推進している。4月1日には「インフラDX総合推進室」を設置し、本省と地方整備局、国土技術政策総合研究所（国総研）で三者一体となった取組みの強化を行っていく。同ルームはその拠点となる施設だ。
　同ルームは25人が執務できるスペースがあり、100Gbpsの超高速通信回線で各地方整備局、国総研と3次元データなどの大容量データを共有することができる。AR（拡張現実）やVR（仮想現実）の再生環境も整え、先端技術の体験が本省内で可能となっている。さらに、現場状況が確認できるマルチモニターやWEB会議用のブースも設置した。これらを関係各所との打ち合わせや先端技術の学び・体感の場として活用していく。
　同日に開催された開所式で、山田邦博技監は「最先端の民間などの新技術を国、地方公共団体、建設業界で共有して体験することで、その良さを感じ取ってDXの施策を推進していきたい。新技術をできるだけ吸収、蓄積して、多く方に良さをわかってもらう努力をしていかなければならない」と述べた。

山田邦博技監（左）からインフラDX総合推進室長の森戸義貴大臣官房技術調査課長（右）にルームプレートが手渡された

ARやVRを体感できる設備も設置された

　国総研には、同省発注工事・業務の3次元データ（BIM/CIM）を一元管理・分析するためのDXデータセンターを整備。国総研・土研構内に無人化施工、自動施工などに関する産官学の技術開発の促進に向けた「建設DX実験フィールド」を14日に開所する予定だ。