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協会名を日本橋梁メンテナンス協会に変更

全国道路橋ジョイント業協会 新会長に阿部忠氏(日本大学大学院非常勤講師・中国科技大学講座教授)が就任

公開日:2019.06.26

 全国道路橋ジョイント業協会は20日、北海道・札幌市のセンチュリーロイヤルホテルで第6回通常総会を開催した。任期満了にともなう役員改選が行われ、新会長には阿部忠氏(日本大学大学院非常勤講師・中国科技大学講座教授(台湾)、右肩写真)、副会長に金子昌明氏(山王社長室長)、理事に前田剛氏(すばる社長)を選出するとともに、理事の中島快典氏(日本ラインサービス営業部長)が留任した。
 阿部新会長は就任の挨拶で「ジョイントの影響で床版が破壊されることから25数年前から現在まで、その原因と対策の研究を行っている。5年ほど前からは技術顧問で本協会に携わってきた。退任された深水弘一会長(山王社長)は研究者以上の熱意をもって技術開発を行い、従来のMMジョイントよりも耐久性に強いジョイントが開発された。世に出ても安心な材料と工法を継続していく我々にとっても大変いい勉強になり、感謝している。このような職に就いたことはないが、これまでの経験を活かしながら新役員、会員の皆様のご協力を得て本協会の発展に尽くしていきたい」と述べた。
 総会では、法人名を「日本橋梁メンテナンス協会」に変更することが審議され承認されたほか、新規会員として日成土木(高橋和宏社長)が紹介された。また、2018年度の会員社による施工延長は2690.61m(2017年度比115%)であることが報告された。地域別では北海道・東北、次いで九州・沖縄が多く、発注者別では市町村が約7割を占めている。


阿部新会長のもと、協会名を「日本橋梁メンテナンス協会」に変更することを承認

 総会前には、阿部忠氏による「道路橋RC床版の長寿命化対策」と板垣正幸氏(山王 技監)による「ゴム劣化取替工法について」と題した講習会が開催され、約50人が参加した。阿部氏は、RC床版の損傷状況を説明した後、上面損傷に対する補修・補強方法を説明。ジョイント部の段差により大きな荷重変動(衝撃)が生じることと、ジョイント前後のコンクリートと舗装の強度差で床版が損傷している事例が多いことから、「ジョイントの前後2~3mはジョイント交換だけでなく、床版などを補修補強する必要がある」と述べた。
 板垣氏が説明した「ゴム劣化取替工法(NETIS:QS-180049-A)」(SMジョイント工法)は、伸縮装置本体は撤去せずに劣化したゴム(1次止水材)のみを取り替えるもの。撤去、設置、養生時間が大幅に短縮されることから施工時間を従来工法の50%以上削減できることや、伸縮装置取替工事と比較した場合に直接工事費を最大75%削減可能などの特徴をあげた。


講習会には約50人が参加した

(2019年6月26日掲載)

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