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向井建設と共同開発した現場に即した製品群を展開

スリーエム ジャパン 厚労省新規格に対応したフルハーネス型墜落制止用器具4製品を2月1日から発売

公開日:2019.02.01

 スリーエムジャパン(東京都品川区、スティーブン・ヴァンダー・ロウ社長)は、新規格に適合したフルハーネス型墜落制止用器具4製品を2月1日から発売した。なかでも、鳶職に人気の高いH型(水平腿タイプ)を採用した「3M DBI‐サラ エクゾフィットライト フルハーネスH型」は、サイドループ構造により上半身と下半身の独立性を高めるとともに、腰回りのスペースを拡大し道具ベルトの着用を向上させた橋梁鳶など建設業界用高負荷作業向けで、向井建設との意見交換を通じて開発しており、大きな効果が期待される。

新しく4製品を展開し、フルハーネスは8製品に
 厚生労働省の政省令改正に伴い、2月1日から安全帯(墜落制止用器具)は日本で主流の胴ベルト型から欧米手で主流のフルハーネス型へ原則移行されたが、同社はこれを機に、従来販売していた4製品を新規格適合品として販売を開始するとともに、新しく4製品を発売したもの。
 今回、新発売した4製品は、「3M DBI‐サラ エクゾフィットライト フルハーネスH型」「3M プロテクタ フルハーネスH型」「3M DBI‐サラ エクゾフィット ライトフルハーネスフロントDリング付き」「3M プロテクタ フルハーネス ワークポジショニング用」。これにより、8製品に拡充、より広いニーズに対応可能となった。主な特徴は次の通り。

 ①X型背面ベルトの採用により、前屈時にもベルトがつっぱらない構造で多様な動きに追従できる②骨盤サポート構造により、骨盤を広く支え、墜落制止時の衝撃荷重をでん部全体に効果的に分散する③太陽光や雨水による劣化が起こりにくい頑丈な金属製バックルを採用④作業時の多様な動きに追従してスライドするループ型腰部ベルトを使用⑤ステッチは糸が切れても全体がほどけない縫製方法で強度を保持している⑥救助を待つ間、荷重が股部集中しないように足をかけることができるうっ血対策ストラップを装備した。

「3M DBI‐サラ エクゾフィットライト フルハーネスH型」(記者も着用してみました)

X型背面ベルト/金属製バックル/ループ型腰部ベルト

骨盤サポート構造/宙吊りになっても腿に負担がかからない

オプションのうっ血対策ストラップでさらに安全を確保できる/現場での動き易さも考慮している
 製品としての耐久性も高いが、ステッチのほつれやウエブの欠け、孔空きなどの断面欠損が生じている場合には交換する必要がある。また、1度墜落やそれに等しい衝撃を受けた製品は着用してはならない、としている。管理者が致命的な損傷が生じていないかを見分ける機構として、背面にインパクトインディケーターという機構があり、この縫い目が開いているか否かで、製品としての安全性が確認できる、とした。

背面にあるインパクトインディケーター。通常は左のように縫い付けられているが、
衝撃を受けると右写真のように開く

「3M DBI‐サラ エクゾフィット ライトフルハーネスフロントDリング付き」ははしご昇降作業用、「3M プロテクタ フルハーネス ワークポジショニング用」は電信柱などの柱上作業といった特定用途向け製品となる。
 メーカー希望価格は、「3M DBI‐サラ エクゾフィットライト フルハーネスH型」が27,000円、「3M プロテクタ フルハーネスH型」が19,200円、「3M DBI‐サラ エクゾフィット ライトフルハーネスフロントDリング付き」が31,000円、「3M プロテクタ フルハーネス ワークポジショニング用」が27,000円(各税別)。
 同社では今回の新製品投入により、22年には売上げを現状の5倍の事業規模を目指す。

(2019年2月1日掲載)

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