土木学会 今年度の土木遺産22件を選定
旧余部橋りょうなど鋼橋3件が認定
公開日:2014.10.20
土木学会(会長=磯部雅彦・高知工科大学副学長)は、今年度の土木学会選奨土木遺産22件を認定し、そのうち第二広瀬川橋りょうなどを含む仙山線鉄道施設群(宮城県、山形県)、堀切橋(埼玉県)、旧余部橋りょう(兵庫県)3件の鋼橋を選定した。橋梁関連は22件中、石橋を含む4件の認定となった。
3件の概要は次のとおり。
▽仙山線鉄道施設群=トレッスル橋の第二広瀬川橋りょうをはじめ新川川橋梁、荒沢川橋梁、長大隧道など昭和初期の先端土木技術を反映し、転車台、変電所、機関区など東北初の直流電化や戦後新幹線の礎となる交流電化発祥の地として世界に誇る日本の鉄道技術資産。所在地は宮城県仙台市、山形県山形市。竣工年は1928年から55年。
第二広瀬川橋梁 堀切橋
▽堀切橋=親柱頂部に尖頭や半球が施され、高欄は三角形などの空間がある。これらの表面に幾何学模様が刻まれた、野外アート風の鋼桁のラーメン橋台橋。所在地は埼玉県行田市、鴻巣市。竣工年は1933年。
▽旧余部橋りょう=明治末期に東洋一の橋りょうとして建設され、また適切な補修により1世紀にわたりほぼ建設当時の姿を残した橋。2013年に橋台1基、橋脚3基、上部工3径間のほか橋脚基部3基・橋桁1径間を現地保存している。所在地は兵庫県三方郡香美町。竣工年は1912年。(鋼構造ジャーナル 10月20日号から転載)
旧余部橋りょう