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特殊高所技術で95mの橋脚を目視点検

広島県 日本最大のアーチ橋・広島空港大橋の定期点検を実施

 主桁と床版下面の点検は大型橋梁点検車を使用

 主桁と床版下面の点検では、バーリンABC1800LR(1工区)とBT-400(2工区)の大型橋梁点検車を使用した。同橋は暫定2車線で供用されているが、4車線化のための幅員がP3~P4間500mで確保されていたので、その未供用部分を使用して昼間に交通規制を行わずに先行して点検を行った。



未供用部分(左側)と本線(大柴功治撮影)


BT-400による点検作業


 A1~P3間とP4~A2間(合計300m)は、12月13日から15日まで下り線(大和南IC~空港IC間)を、12月18日から22日まで上り線(空港IC~大和南IC間)を夜間通行止めにして実施したが、点検作業効率化のために大型橋梁点検車に加えてBT-200で壁高欄外側を含めた張り出し部の点検を行った。さらに、通行止め時にあわせて路面の点検と、損傷を未然に防ぐためにジョイント部の土砂撤去を実施している。



夜間の点検作業


点検とあわせて行われたジョイント部の土砂撤去


JR線上の点検区間約100mは合計2時間で作業完了

 同橋はJR山陽本線を跨いでおり、JR線上の橋梁中央部約100m区間は今回の点検で最も制約が生じた箇所となった。安全確保のために、貨物列車を含めた列車が通過しない深夜の1時間という必要最小時間、日数は2日(12月13日と22日の夜間)で作業を完了しなければならず、1日あたりアーチ部の点検では特殊高所技術者8人、橋梁点検車はBT-400を1台とBT-200を2台の3台を投入した。作業は、片側車線側を特殊高所技術による点検、もう一方の車線側を橋梁点検車による点検と半車線ごとに区切って行い、2日目にその逆の作業を行うことで効率化を図った。




特殊高所技術によるJR線上の夜間点検作業


 点検結果は3月末に調書としてまとめられるが、点検実施段階では全体的に健全度は高く、上部工も下部工も損傷は見られなかった。広島県では定期点検を「橋梁の損傷や変状を早期に発見して、安全、円滑な交通を確保するとともに、沿道や第三者への被害の防止を図るために、橋梁にかかわる効率的な維持管理に必要な基礎資料を得るため」と位置づけており、今回の点検で「長大橋の点検費用の把握ができた。また、JRや渡海部であれば海上保安部との調整も必要になってくるので、そのノウハウを蓄積して、今後の点検を円滑に行っていきたい」としている。


 2工区元請は、中電技術コンサルタント。協力会社は、ループス特殊高所技術(JR線上)。

(2018年2月21日掲載 大柴功治)