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現場を巡る詳細

鋼単純合成桁RC床版の取替により鋼桁の外ケーブル補強を施工

NEXCO中日本 中央道小早川橋・弓振川橋の鋼橋RC床版を取替

間詰めコンは50N/平方㍉

 塩害対策としてエポ鉄筋を採用

間詰めコンクリート部

 間詰め部の継手は従来のループ継手構造を採用している。凍結防止剤散布による塩害を考慮して全てエポキシ樹脂塗装鉄筋(安治川鉄工製)を用いた。そのため(通常鉄筋よりコンクリート付着力に劣ることを考慮して)間詰め部の長さは410㍉と通常より広めにとっている。間詰め部コンクリートは床版と同様、設計基準強度50N/平方㍉の早強コンクリートを採用した。スランプ値は18㌢で膨張材を添加している。また、予防保全として間詰め部のコンクリート下面にはアラミド3軸メッシュシートを貼り付け剥落を防いでいる。


(左)伸縮装置据え付けのための切欠きを有する端部プレキャスト床版。場所打ち床版をなくしている

(右)間詰め部の鐵筋にはエポキシ樹脂塗装鉄筋を採用している



高欄と床版防水を並行作業できるようにひと工夫

 高性能床版防水はHQハイブレンAU

高欄・床版防水

 RC高欄は現場で鉄筋を組み(エポキシ樹脂塗装鉄筋を採用)、コンクリートを打設するが、後に控える床版防水の施工日数をできるだけ多く確保する(雨が降ると施工できないため予備日数は多いほど良い)ため、ひと工夫した。プレキャストPCパネルは(床版防水を行う必要のある)地覆立ち上がり部まで製作した形で設置するが、高欄製作の際、型枠を支えるための治具が邪魔になり、床版防水を並行して施工できない。そのため、治具を工夫して防水工への干渉をなくすことで、並行して床版防水工が施工可能となり、「予備日を合わせた施工日数を2日から4日に倍増させることができた」(同)。

 床版上面の研掃はショットブラストまでは行わず、床研削機で施工した上で両橋とも高性能床版防水(HQハイブレンAU工法)を施工して養生後、舗装を敷設して橋梁上面のリニューアル工事を完了させた。


壁高欄の施工(左)/高性能床版防水工(右) いずれも小早川橋


橋面の完成状況(左)弓振川橋、(右)小早川橋


検査路の一部にFRP製を採用

 塗替は循環式エコクリーンブラスト工法を全面採用

今後

 今後は検査路の設置、桁の塗替えなどの工程を進める。検査路は、桁間および耳桁外面(張出床版下)、橋脚に設置するが、凍結防止剤の影響が出やすい耳桁外面と橋脚部にはFRP製検査路(日本FRP製)を採用し、長期耐久性に配慮している 

 塗り替え対象は桁全面。小早川橋で4,491平方㍍、弓振川橋で1,044平方㍍を塗り替える。塗膜の剥離方法に関しては、剥離剤は使用せず、保護具や安全設備を施しブラストにて1種ケレンを行う計画だ。

 今回の現場では鉛の掻き落とし業務における安全対策や、ブラスト作業における産業廃棄物(既設鉛含有塗膜+研削材)を抑制できることから、循環式エコクリーンブラスト工法を採用する予定。同一の研削材を使い続けるため、廃棄物は塗膜滓と少量の研削材だけで良く、通常のブラストと比べて最終的な産廃量を大幅に削減できる(実績では40~50分の1に産廃量を削減している)。また、塗膜剥離剤では無機ジンクリッチを剥がすことが難しいため、最終的にはブラストを使用する必要があり、素地調整などを考慮すれば最初から最後までブラストを使用した方が効率的と考えて採用する。同社管内では西湘バイパスの西湘大橋で採用されている。ブラストは2回に分けて行う予定で、「1月にも1度目の塗膜除去を目的としたブラストを行い、3月以降の暖かくなった時期に、素地調整ブラストをかけて塗装の塗り替えを行っていく予定」(同)だ。

 元請はIHIインフラ建設。主な一次下請は安保塗装(塗替え塗装)、宮坂組(プレキャスト床版仮置、地覆一次コンクリート打設)、八千代建設(鋼桁補強部材設置、外ケーブル補強緊張)、野田クレーン(床版撤去・運搬・架設工)、倉田工務店(間詰めコンクリート、地覆・壁高欄打設工)、三井住建道路(床版防水、舗装工)、橋梁技建(検査路・漏水防止工)。