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技術発表会報告 若戸大橋で無機塗料を積極活用

橋塗協 年次総会・技術発表会を開催 会員は漸増傾向

 (一社)日本橋梁・鋼構造物塗装協会は18日、東京・私学会館で第7回定時総会を開催した。定時総会では現在の会員は正会員83社、賛助会員18社と合わせて3桁を回復し、漸増傾向にあることや、新たな顧問として足立敏之参院議員を迎えたことを報告した。

 奈良間力会長(右肩写真)は挨拶で「日本塗装工業会の集計によると、昨年度の塗装業界の市場は8091億円(前年度比2.2%増)と活況を呈し、当協会の分野である橋梁とプラントは、両分野とも600億円と前年度比7%増を果たしている。官公庁の発注額は約1,000億円であるが、(塗装業者の)元請比率は約40%となっている」と実情を述べた。その上で、「今後、橋梁の老朽化は急速に進展していく。その中で当協会は鋼橋塗装技術の専門家集団であり、有害物質を含む既存塗膜の除去方法、ケレン方法、さらには美化し品質を保持するということは、今まさに我々に求められている」と発破をかけた。

 総会では、会長表彰も行われた。表彰者(敬称略)は次の通り。

 優秀施工賞は団体表彰が安保塗装、個人表彰が一島弘樹(日東塗装)、松橋悠也(大同塗装工業)。小田大登(同)。安全施工者表彰が、首藤将志(東海塗装)。


団体表彰を受ける安保塗装の安保社長(右)

 総会に先立って行われた技術発表会では、設樂隆久・国土交通省関東地方整備局道路部道路保全企画官による「関東地方整備局における老朽化対策の取り組み」、福本英一郎・鈴木産業技術顧問による「若戸大橋関連構造物の先駆け的な塗装」――などが報告された。

 とりわけ福本氏は1962年に建設された若戸大橋の保全の現状について言及、塗装の塗り替えサイクルを長期化し、LCCを縮減するために戸畑高架橋の鈑桁や若戸大橋の補鋼桁部の一部などに無機塗料(セラトン・セラニック/セラマックス)、戸畑橋台部などのコンクリート塗装にケイ酸塩系コンクリート表面改質剤(ポルトガードプレクサス)を採用したことなどを報告した。今後、若戸大橋の補剛桁(塗装面積は約89,000㎡)、若松側トラス桁(同約28,000㎡)の塗り替えが俎上にあり、無機塗料の経過状況が良好であれば、ここにも使用を検討していくことになりそうだ。


戸畑側橋台コンクリート塗装仕様(福本氏提供、注釈無きは以下同)

同施工後写真(読者提供)

若松側橋台塗装仕様/若松主塔基礎塗装仕様

無機質系材料使用実績表/戸畑側トラス桁

ケレン状況/タッチアップ状況/下塗り状況

中塗り状況/上塗り塗料/塗り替え塗装状況

若戸大橋の今後の補剛桁塗装計画
(2018年5月23日掲載)