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南阪奈道路 聖徳橋剥落対策工事で約700m2設置

日綜産業 「クイックデッキ」が近畿日本鉄道関連の工事で初採用

 日綜産業の先行床施工式フロア型システム吊足場「QuikDeck(クイックデッキ)」が、南阪奈道路の羽曳野東IC~太子IC間に位置する聖徳橋の剥落対策工事で約700m2採用され、11月上旬に設置が完了した。橋長244m、幅員15.2mの同橋は近鉄南大阪線を跨いでいるため、足場設置工事は西日本高速道路関西支社から近畿日本鉄道に委託され、近鉄軌道エンジニアリングが施工している。近畿日本鉄道関連の工事ではクイックデッキ初採用の現場となった。



聖徳橋A1橋台~P1橋脚間の近鉄線と府道を跨ぐ約700m2に設置されたクイックデッキ


 同システムは、基本構成部材がすべてシステム化されているため、専用工具を必要とせず、人力で組み立てられることから施工性に優れている。また、作業床は吊点から最大5mの跳ね出しが可能で、先行床施工により高所で危険作業を行わずに安全に足場を設置できることも特徴だ。

 同橋では、クイックデッキをA1橋台~P1橋脚間の近鉄線と府道703号上に延長約62mにわたり、箱桁部と張出床版部の上下2段に設置した。施工は、鉄道および道路上であることから夜間作業となり、とくに全延長の約4割弱を占める休電作業区間では午前1時30分から同4時までのき電停止時間内に準備と片付けを含めて作業を行わなければならなかった。そのため、施工性に優れ、先行床施工式でなくては設置ができなかったと言える。施工は、荷揚げや運搬を含め平均8人の作業員で、1夜間2スパン(1スパン2,496mm)の設置を行い、約3カ月で完了している。

 近鉄軌道エンジニアリングの吉川直記氏は、「従来のパイプ吊足場やほかの吊足場工法と比べて、設置が非常にしやすく、部材も軽くて安全に施工ができた。アンカーも1スパンで片側1本ずつ両側2本を打つだけなので、作業効率も良かった」と評価する。



近鉄軌道エンジニアリング 吉川直記氏/クイックデッキの下を通過する近鉄電車


 また、「吊チェーンで(作業床の)高さも自由に設定できた」(同氏)ことから、箱桁部は1,850mm、張出床版部は1,700mmのクリアランスを確保した。同システムの特徴である最大吊チェーンピッチが5m×5mであること、デッキパネル採用により段差や隙間がないこととあわせて、広く快適な作業空区間を実現した。



箱桁部の足場。1,850mmのクリアランスを確保し、段差もなく広い作業空間を実現


張出床版部の足場。1,700mmのクリアランスとなっている


 クイックデッキは、これまでに1,000件以上の採用実績があり、現在も100現場以上で採用されている。

(2020年12月4日掲載)