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現場防水工分の工期を短縮 防水工の更新不要も期待

NEXCO東日本・大林組 UFCを上面に用いた高い防水性能を有するプレキャストPC床版を開発

 東日本高速道路と大林組は共同で、超高強度繊維補強コンクリート(UFC、150N/㎟以上)を用いた防水性能を有するプレキャストPC床版を開発した。緻密かつ遮水性能に優れるUFCをプレキャストPC床版上面に接着する構造とすることで、床版内部への雨水の浸透を防止したことが特徴だ。間詰部も同社が開発したUFC「スリムクリート」を用いて施工するため、現場での防水工が不要となり、数日から1週間程度の工期短縮が可能で、なおかつ30年に一回必要な高性能床版防水の更新も不要になることを期待している。


構造概要 UFCは床版上面かぶり部に用いる

現場防水工分の工期を短縮できる

 プレキャストPC床版の厚さは220㎜で、そのうちUFCの厚さは、プレキャストコンクリートの製造および供用中の荷重作用などによってひび割れが生じない20~50㎜としている。UFCは下部のコンクリートが固まる前に打設して一体化させるため接着剤などは使わない。UFCはセルフレベリング性を有するため、勾配対応とりわけ地覆立ち上がり部の成型が難しいが、同社では、独自のノウハウを駆使して高欄との接続部30~50㎜高さの地覆立ち上がり部も一体成型した形でプレキャストPC床版を製作できる。舗装を浸透した雨水はUFC上で排水され、コンクリート内部への浸透を抑制する。


防水性能を有するプレキャストPC床版の排水イメージ

 開発にあたっては、実物大の床版切り出しモデル輪荷重走行試験を行い、①従来のプレキャストPC床版と同等以上の疲労耐久性を有すること、②プレキャスト床版の普通部のコンクリートとUFCとの一体性が確保されていること、③防水性能が保持されていること、を確認した。検証では、大林組が開発したUFC「スリムクリート」を用いた。

実物大の床版切り出しモデル輪荷重走行試験


 床版の継手構造は「スリムファスナー」(大林組開発)を採用する。

 今後、高速道路リニューアルプロジェクトでの適用を検討していく。

(2020年4月2日掲載)