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2019年度通常総会を開催

ESCON協会 ESCON桁採用に向けた検討が進む

 ESCON協会(森元峯夫会長右肩写真)は3日、2019年度通常総会を東京・新宿の京王プラザホテルで開催した。九州地方整備局福岡国道事務所に設置された委員会にて柳川市の高橋をモデルケースに検討が進められていること、また、熊本地震の復興に伴う架替え事業でもESCONの採用が検討されていることを明らかにした。

 森元会長は冒頭の挨拶で、「ESCONの開発がさまざまな分野で進められ、土木部門では7~8分野の構造物や工法が実用化の段階に入ってきている。熊本地震の復興事業でも、桁高が制限される橋梁にESCONを採用した具体的な検討が行われている。また、福岡国道事務所の新設道路橋(高橋)についても、九州大学の園田佳巨教授を委員長として継続的な検討が進んでいる」と述べた。さらに、「ESCONが建設産業と技術改革に貢献できるように、協会のみなさんと一緒に取り組んでいきたい」としたうえで、「fib(国際コンクリート連合)で発表される日本人の論文が少なくなっている。若い技術者をできるだけ当協会に参加させていただいて、若い技術者が世界にむけて発信できる時代をつくり上げていきたい」と語った。

 役員退任にともなう役員改選では、竹村浩志氏(ショーボンド建設執行役員技術本部長)、大村一馬氏(安部日興工業技術工務本部本部長)、内野英宏氏(富士ピー・エス常務執行役員土木本部長)の3人が役員に選出された。




2019年度の会員数は、正会員29社、賛助会員5社、特別会員3社


 総会後には、技術委員会の松村英樹委員長(エスイー)から、ESCONに関する技術開発状況が報告された。道路橋床版のESCONスラブは輪荷重走行試験が完了して、PC床版と同等の疲労耐久性を有することが確認されたことから、今年度上期にNEXCOの床版更新に使用される実物大の供試体を製作して課題抽出を行うとともに、NEXCOへの提案をしていき、できるだけ早く試験施工を行うとした。

 従来のPC製受圧板と比較して30~40%以上の薄型化・軽量化を実現したESCON受圧板は、エスイーからすでに販売が開始されており、九州地方整備局および東北地方整備局を中心に560基が納入されたことが報告された。

 九州地方整備局福岡国道事務所のESCON採用の新設道路橋・高橋(現橋はRC単純T桁橋、橋長12.4m)については、実物大の供試体を今年度中に製作して課題を検討していく。

 ESCONの長大橋への適用検討については、エスイーで支間長約70mの橋梁で下フランジ、ウェブの薄い構造の試設計を行いながら検討しており、現場打ちが可能で耐久性に優れているというメリットを生かして将来的には長大橋でのESCON採用を目指していきたいとした。

(2019年7月5日掲載)