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重量889t 陸上部は斜ベントを付けて桁架設に入った状況

気仙沼湾横断橋 5月8日に海上側主塔65mをFC船で一括架設

 国土交通省東北地方整備局仙台河川国道事務所が、気仙沼港を横断する箇所に架橋する気仙沼湾横断橋(仮称)の陸上側の主塔部が架設を完了し、斜ベントを据え付けた桁架設に入っている。海上部は基部の架設を完了し、5月8日に100mの主塔高の内、65m部分(2股に分かれている部分)の高さを3,000t吊FC船『富士』で起こして架設する予定だ。残り30mは、翌週再び富士を使って架設する。

 同橋は、東北地方整備局道路部初の鋼斜張橋形式の橋梁。橋長は1,344m、有効幅員は11m。上部工は起点側(陸上部)が鋼3+7径間(190.5m+473.5m)連続箱桁、気仙沼湾を渡る海上部が鋼3径間連続斜張橋(680m)という構造だ。床版は陸上部でRC床版、海上部で鋼床版(16mm厚)をそれぞれ採用している。鋼重は12,639t(箱桁部が3,900t、斜張橋が主塔も合わせて8,800t)に達する。平成26年3月から工事に着手した。


 主塔高さは両主塔とも100mに達する。アンカーフレームを含めた主塔鋼重は1,300tを超える。陸上部の主塔は1ブロック(最大重量は90t)ごとにクレーンを使って現場で水切りし、自走多軸台車に積み替えて、主塔架設個所近傍まで運搬し、さらに750t吊クローラークレーンで合計30ブロック(アンカーフレーム含む)を1ブロックずつ架設していった。


主塔部の架設(JFE・IHI・日本ファブテックJV提供)


 主塔部の架設は、風など気候の影響で少しずれたものの、3月13日には完了した。これだけの重量の主塔を鉛直に立たせるため、精度管理は非常に難しかったが、「施工そのものは事前準備もあり、比較的スムーズにいった」(JFE・IHI・日本ファブテックJV)。

 取材した4月23日は、斜ベントをかけて、主塔部の両側45m(J10~13)を9ブロックに分けて、750tクローラークレーンと550tオールテレーンクレーンを用いて単材ごとに架設していた(右写真:井手迫瑞樹撮影)。その後は斜吊して海上部は直下まで台船で運んだ上で、1ブロック(ブロック長15m、ブロック重量140t)ごとに20t油圧ウインチ2台を用いて吊り上げて架設していく。平均して2週間に1ブロックのペースで施工していき、陸上部側の桁架設範囲331.1mを11か月程度で完了させる予定だ。


 海上部は、主塔基部ブロックの据え付けまでが完了している状況で、5月8日に主塔部の大部分65m(重量889t)の高さをFC船により一括架設する。台船上に横たわっている主塔をクレーンで吊りながら起こし、所定の位置まで吊り上げて架設する非常に難易度の高い架設だ。架設する主塔は4月19、20日の両日に宮地エンジニアリング千葉工場からの浜出しを完了した。前日までに台船で架設位置直近まで運び、8日早朝から作業を開始し、夕方までには架け終える予定だ。その後、翌週に主塔部の上部30m部分(重量約322t)の架設を行い、陸上部と同様の桁架設を進めていく。桁の吊り上げ装置はダブルツインジャッキを用いる予定だ。海上部架設はMMB・宮地・川田JVが担当している。

海上部現況(2019年4月23日、井手迫瑞樹撮影)

海上部主塔の製作工場からの浜出し(MMB・宮地・川田JV提供)