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高力ボルト納期長期化で工期延伸要請も

橋建協 18年度は前年度より微増の20~22万t

 日本橋梁建設協会(会長=坂本眞・日本ファブテック特別顧問)は8日、東京・西新橋の協会会議室で、専門紙各社との意見交換会を開き、18年度の国内道路橋受注見通しおよび活動状況を説明した。当日は坂本会長をはじめ、協会から19人が出席し、ハイテンションボルト(HTB)納期長期化問題、今後の市場動向、働き方改革、人材確保、安全対策、海外事業などで活発な意見交換を行った。


 冒頭、坂本会長は「国内道路橋は第3四半期の段階で、昨年度を4万t上回っている。18年度は昨年度の20万tを超えると見込む。ここ2~3年は20~22万tで推移するとみる。大阪湾岸道路西伸部が着工、久しぶりに明るい希望が持てるプロジェクトが生まれた。鋼橋の魅力を発信するとともに、新たな魅力のあるビッグプロジェクトの実現を目指していく。働き方改革は来年度から、策定したロードマップの目標値に合わせた活動を推進する。担い手の確保、魅力のある産業に変わる」と述べた。


 協会側からの報告では、今年度第3四半期時点の道路橋受注量は前年度同期比26・0%増の約19万t。このため、18年度は前年度より微増の20~22万tと見込んでいる。今後も圏央道の4車線化や高速道路のミッシングリンク解消工事が継続されることから、当面は20~22万tで推移するとみている。ただ、19年度は東北地方の復興道路関連のひと段落などにより、20万t前後と厳しめの予測となっている。保全事業に関してはここ3年間、300~500億円規模で推移。今年度も第3四半期時点で前年度同期比15%増となっており、今後も増加すると見込んでいる。


 働き方改革については、来年度から始動するロードマップに沿って、数値目標を達成できるように活動を展開する。なかでも週休二日制導入に関しては、週1日休みから2日休みにした場合の試算を実施、標準的な6径間連続鋼鈑桁で工事日数は20%、直接工事費は15%程度増加する結果となった。また、技術者数を調査した結果、5年前に比べて999人減少し、5,443人と15%減少していることが判明した。このため、発注者に対して技能労働者の処遇の改善、業界の魅力ある就業環境の整備を図る。人材育成に関しては、引き続き、一般人に対して鋼橋の魅力を理解してもらう活動を展開し、魅力のある産業ということを発信していくとしている。


 昨今のHTBの納期長期化問題に対応し、昨年9月と11月、今年の1月に実態調査を実施。1月調査では納期が昨年9月時点で5カ月が10カ月まで長期化し、発注者に対して工期延伸の対応を要請しているという。

 意見交換では、HTB納期長期化問題、働き方改革、人材育成、安全対策の現状、などについての質疑応答が行われた。HTB納期長期化問題については、現状は鉄骨業界と大差なく苦労しており、特に短工期の保全工事での対応に苦慮しているという。ただ、鋼構造物全体の工期遅延常態化という負のイメージがつくことを懸念しており、個社ではメーカーに対して納期遵守を強くお願いしていくとしている。さらに協会としてメーカーへ要望等を行っていくべきではないかという意見も出た。外国人労働者に対する安全対策については、厚生労働省が作成している安全衛生教育マニュアルの外国語版を活用して対応していると回答した。(2019年3月14日掲載)