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NPO宮崎社会基盤保全技術研究所などが主催

宮崎大学で「橋梁床版維持補修に関する講習会」を開催

 NPO宮崎社会基盤保全技術研究所は9月27日、宮崎大学創立330記念交流会館コンベンションホールで「橋梁床版維持補修に関する講習会」を開催し、約200人ほどが参加した(宮崎大学工学部社会環境システム工学科など共催、宮崎県県土整備部、土木学会西部支部後援)。

 同講習会では中澤隆雄宮崎大学名誉教授(右肩写真)が基調講演を行い、宮崎県内の橋梁床版の損傷事例について、旧小戸之橋や旧相生橋、宮崎自動車道の長江川橋の例に挙げ、橋梁床版損傷について詳しく論じた。具体的には中性化深さの進展は舗装や防水工、下面補強の有無により進展速度が大きく変わり、凍結防止剤散布や飛来塩分濃度が高い箇所においても中性化が進んでいなければ、塩害による損傷は大きくないことを確認できた、とした。今後は床版防水工や(下面についても)表面被覆を行うことにより、床版損傷の進展を大きく抑制できる、と論じていた。

 次いで午後には日本大学の阿部忠教授(左写真)が「道路橋RC床版の長寿命化対策」という題で講演した。RC床版の設計基準の変遷、取り分け床版厚の変遷を詳しく述べ、全国のRC床版の損傷状況についても詳解した。その上で、EQM工法や上面補修に用いる高弾性および低弾性ポリマーセメントモルタル(リフレモルタルSP)、浸透性KSプライマーやKSボンドなどについても触れた。また、床版端部に設置する埋設ジョイント(MMジョイント(DS))や同ジョイント設置の際の間詰に使用するEQM-J工法についても紹介し、耐久性の高さやその根拠についても実験結果などを明らかにした。加えて、床版増厚の際に、補強効果はそのままに増厚高さを従来比6割に落とせるグリットメタル(展張格子筋、格子鋼板筋)を用いたSFRC上面増厚補強工法についても詳しく説明した。グリットメタルを用いた補強は、カルバート補強にも援用できる工法で、年度内にも適用現場が出る予定ということだ。

多くの聴衆が、実践的な最新の知見に聞き入っていた

 また、会場外のヤードでは、上記各種工法のほか、ジェットモービル車や橋梁床版点検車「スケルカ」なども展示され、一部の工法では供試体を用いた補修の実演もなされた。(文、写真:井手迫瑞樹、10月11日掲載、詳細は10月下旬に掲載します)

模擬床版を用いたEQM工法の実演

グリットメタル工法やジェットモービル、スケルカの展示