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環境配慮が要求される難しい架設条件下での施工

川崎市 殿町羽田空港連絡橋 五洋など6社JVが201億円強で落札

 川崎市が設計・施工一括発注方式により工事を発注していた都市計画道路殿町羽田空港線ほか道路築造工事の受注先が、五洋建設・日立造船・不動テトラ・横河ブリッジ・本間組・高田機工JVに正式決定した。予定価格260億9,714万円(税別)に対し、落札額は201億1,000万円(税別)だった。

 川崎市の国道409号と、東京都の都市計画道路環状8号線を結ぶ箇所に建設する延長約870mの道路事業であり、そのうち674.55mが橋梁構造。橋梁形式は渡河部(P2~P5)を橋長602.55mの鋼3径間連続鋼床版箱桁橋(複合ラーメン)、川崎側取付部(A1~P2)を橋長72mの鋼2径間連続鈑桁橋。橋脚はRC逆T式橋台、RCT型橋脚(P1、P2)、RC壁式橋脚(P3、P4)、基礎はA1~P2を杭基礎(SC+PHC杭)、P3、P4を鋼管矢板井筒基礎としている。

 羽田空港が間近にあり、高さ方向に航空法による制限がある。また、架橋位置は多摩川河口干潟が広がっており、貴重な動植物が生息しているほか渡り鳥など鳥類も飛来している。右岸側は、多摩川水系河川整備計画において生態系保持空間が設定されており、橋脚や仮設ベントの設置はもちろん、工事のための立ち入りもできないという厳しい条件が課せられている。基礎地盤も深く、ボーリング調査の結果、河川内橋脚の支持層の深さは50mを超える。

 標準案では、航路が設定されている左岸側と、河川中央部の2径間については台船により架設する計画。干潟が広がっていることや羽田空港が間近にあることからFC(フローティングクレーン)船による架設は行わず、台船上にジャッキを搭載して、その上に桁を載せて現場まで運搬し、潮位変化とジャッキ操作で橋脚上に架設する内容だ。また、右岸側については、川崎側取付部の橋梁の直上から桁を送り出して、桁中間部でP3側から伸びている桁に添接により閉合する計画だ。桁の送り出し長は100mを超える予定。こうした工法を採用するのは桁下に仮設ベントを設けられないため。一方、川崎側取付部の橋梁は、トラッククレーン+ベント工法で架設する計画となっている。

 同工事は2020年度内の完成を目指しているが、標準案に対し、どのような点を改良して設計・工事に望むか、JVの力量が期待される。


多摩川渡河橋部イメージ