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P1-A2間で荷重および耐震性能を担保

長崎市 出島表門橋を公開架設

 長崎市は2月27日、出島地区の表門となる出島表門橋の公開架設を行った。同橋は出島地区と江戸町を隔てる中島川渡河部に架かる橋長38.5mの鋼2径間連続鈑桁橋。出島の風景を阻害せず、風景に溶け込む橋の建設を意識して、同地区の瓦の色に似た銀鼠色の塗装色を採用するとともに、中間部に意匠的な孔を設けて反対側の風景を透けさせることにより、桁の威圧感を消す構造などを意識している。


中間部に意匠的な孔を設けた


 桁架設は550tトラッククレーンで吊上げて施工した。架設に際しては、桁を傷つけないため、通常の鋼製ワイヤーでなくナイロンスリングを使用し、桁を傷つけずかつ施工時の取り回しも楽になるようにした。また、出島側の橋台には(遺構の関係上)杭を打てず荷重を担保できないため、A2(江戸町側)橋台側に桁をアンカーでつなげ、P1側に据え付け、徐々にP2側に降ろしていった。構造的にもA2-P1間は5.2mしかなく、不等径間に見えるが、これは同区間でほぼ全ての荷重および耐震性能を担保するための措置で、同支間長がそのまま桁かかり長のようになるよう考慮して設計している。


架設前のP1-A2(左写真)/A1側は遺構があるため杭が打てない

 架設当日は10時に作業を開始し、同35分には桁架設をほぼ完了した。その後、桁の左右のバランスを調整した上で、11時35分にはワイヤーを桁から外し、開放した。G1-G2間のバランスは設計値よりも若干G2側(桁の左側)に荷重がかかり過ぎたため、設計値に近いように調整しなおしている。今後は、床版(国産の栗の木を使用)や高欄(同様に手すりには南洋材(ドゥッシー)を使用)を施工していく予定だ。


当日の施工風景。P1-A2側を先に降ろし、徐々にA1側に降ろしていく


沢山の市民が注視した中で施工/P1支承の据え付け


出島側橋台への桁の据え付け作業


架設完了後の桁(架設日翌日)

 設計は、九州オリエント測量設計(マネジメント)・ネイ&パートナーズジャパン(表門橋およびキャノピーの構造デザイン、構造設計、設計監理)・オリエンタルコンサルタンツ(下部工詳細設計)・「イー・エー・ユー」(公園設計)・文化財保存計画協会(歴史検証)・KUAA(トイレ)・ダイアグラム(サイン)の7社JV。

 元請は大島造船所・久保工業JV。(4月に「現場を巡る」内で詳細を報じる予定です)