新年交礼会を3年ぶりに開催
日本鋼構造協会 第10次中期3カ年計画の最重要課題はカーボンニュートラル
公開日:2023.01.10
日本鋼構造協会(緑川光正会長、右肩写真)は6日、東京・千代田区の大手町LEVEL XXⅠ東京會舘で新年交礼会を開催し、約80人が参加した。
緑川会長は新年の挨拶で、鉄の普及が農業と比較して20倍早かったことを挙げ、「それだけ鉄は人類の発展に大きなインパクトを与えた素材で、現在も社会の基盤になっていることから、協会の活動に大きな意味がある」と述べた。本年からスタートする第10次中期3カ年計画については、「第一の柱は『鋼構造技術のハブ機能の強化』で、カーボンニュートラルへの取り組みが最重要課題である」とし、協会内に研究会を立ち上げて脱炭素・循環型社会の実現に取り組んでいく。また、継続課題である「国土強靭化」と「生産性向上」に関しても取り組みを加速する。
第二の柱は「国際活動の強化・拡大」で、重要課題として「国際標準化の推進」と「海外発信力の強化」を挙げた。具体的には、昨年11月にISOに提出した「JSS規格:建築鉄骨溶接部の機械的性質の標準試験マニュアル」をベースとする国際標準案の成案化の推進や、海外向け技術資料の整備や規格基準類の英文化の推進となる。第三の柱では「鋼構造技術基盤の強化」を掲げており、将来の鋼構造を担う若手研究者・技術者の育成に取り組む。そのひとつとして、「若手の出会いや交流の場、活躍の場を創出していく。特に対面での活動が重要になると考えている」との方針を示した。